現代桃太郎 わら
いち
Bが言いました。


「時間が欲しい!」



誰もがそう思っているはず。



ここは時間のない世界。人々は適当に暮らしている。

誰一人時間を知らない。何時かも分からない。

ただ、一番偉い人(東京住み)がみんなの時間を持っている。



「え?何馬鹿のこと言っとん?うちは別にこれでもええけど?」

眠たそうにAが言った。それに反応するB。


「なんで?!時間がなかったら生活よぉ、分からんやん!!」


「まー・・・そーかもなぁー・・・んでも、そんなんどーしろって言うんよぉ?しゃぁーないやん。」


「ふふふ♪作戦は・・・ないけど。」


「え?この流れで行くと普通あるんじゃあないの?」


「ないものはないねん。」

というわけで、AとBは一番偉い人のところへ行くことになった。



歩いている途中、犬と出会った。
これは食料に使える!と思ったのかAはかばんからうまい棒を出して、犬にあげた。


「おい、犬。お前は今から仲間だ!」

「わん!」



犬は嬉しそうにに吠えました。



「わんわんわわん!わ、わん!わん!」

「・・・・。」

「わんわん♪♪わーわーわん!」

「・・・・。」

「わんわ――」


Aは犬の口をガムテープでグルグルと巻きつけてしまいました。


「喋りたいなら人間語喋りな!あ、それからお前の名前は今日からCだ。」


Cはふごふごしながらも頷きました。


「犬に氏名かよ・・・あ、Aちゃん。あれ。」


「ん?」


Bは「あれ」に指差しました。










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