雲のように遠いあなたは。

私がこの日をどれだけ楽しみに生きていることか。


分かりやすく言えば、世のお父さん達が仕事終わりに飲むビールを楽しみにしているくらい私も先生に会うことを楽しみにしてる。


そんな訳の分からないことを思っている間に、あっという間に今年のクラスの教室、「2-2」についた。

教室に入ると、机の上には生徒の名前が書かれた用紙がひとつの机に1枚ずつ置いてあった。


きっと、自分の名前が書いてある机に座れと伝えたいのだろう。


私の名前が書いてある机…。


あ、あった…!


「紬、私ら席隣だね!奇跡!」


「ほんとだね!二葉、授業中頼りにしてる!」

私がそう言うと、二葉はえーなんて表情をして、笑う。


二葉は、私なんかよりもずっと頭がいいから授業中絶対頼りになる。
< 4 / 120 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop