雲のように遠いあなたは。

今日は二葉もいないから、私もさっさと荷物入れて帰ろう。


ガラッとドアを開いた時。


ザーーーーッ


と、急に雨が降り出した。


「え…雨予報なんて聞いてない…」


私の声が聞こえたのか、後ろにいた塾長が「あららー、急に降ってきたね」と言う。


貸し出しの傘なんて、この塾には無い。


あー、もう。


仕方ない、雨に濡れながら帰ろう。