雲のように遠いあなたは。

パシッ


「へ?」


三好くんが、私の腕を掴む。


「三好く…ちょっ、どこいくの!?」


三好くんが私の腕を掴んだまま、美術室を出て走って行く。


廊下を走って、階段を登って。


「ねぇ、三好くんっ!どこ行くの!そろそろ、手…離してよ!」


三好くんは、「はっ」とした顔をしてゆっくり私の手を離した。


「ごめ…」
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