授かり盲愛婚。 〜ハイスペ紳士とラグジュアリ一な一夜を過ごしたら、愛の結晶を宿しました。〜
「……何も、言い返せない? そうだろうね、あの子は、ここで住み込みで働く前はインターネットカフェで数日過ごしていた。泊まるお金と出産と育児費用のために食事は節約していたらしいし、一人で生きて行く覚悟があったんだ……しかも、身籠った身体でね」
「……っ……」
「それくらいの覚悟はあるのか? ……まぁ、君もいろいろあるんだろう。唐橋グループといえば全国展開しているから誰でもわかる大企業だ、田舎民でもね」
「はい……」
「俺たちには計り知れない苦労もあるだろうし、上手くは言えないが……君の話を聞くよ」
「……ありがとうございます」
俺は彼に感謝して三ヶ月前のことを話し出した――……