授かり盲愛婚。 〜ハイスペ紳士とラグジュアリ一な一夜を過ごしたら、愛の結晶を宿しました。〜



  ***


 居間では、庵さんと侑埜さんも話し終わったみたいで二人でお茶を飲んでいた。


「史菜ちゃん、今そこの公園でキッチンカーとか集まってるマルシェしてるでしょ?」

「え、あ、はい。そうですね? たしか、スマイル・マルシェですよね」


 たしか、子育て支援課の方が主催の妊婦さんから小さなお子様のためのマルシェで【桜花の会】の方も参加するって聞いたような……


「今から彼と一緒に行って来なさい」


 戸惑っていれば、庵さんは「侑埜くん、その格好は目立つから着替えな」と言いどこから引っ張りだしたのか服を彼に渡していた。侑埜さんは、すぐ受け取り部屋を出る。


「史菜ちゃん。ちゃんと話をしておいでね、なんか二人で食べもんでも食べて来なさい」


 庵さんは私に「お小遣いだよ」と言い、お金を下さった。


「でも、悪いです……こんなに」

「受け取って欲しい。いつも頑張ってるご褒美だよ」

「あ、ありがとうございます」


 お礼を言うと、侑埜さんが出て来ていつもは見ない白のパーカーにジーパンを履いていて新鮮だった。


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