授かり盲愛婚。 〜ハイスペ紳士とラグジュアリ一な一夜を過ごしたら、愛の結晶を宿しました。〜




「遮ってごめん。でも、史菜ちゃんは、優しくて強くて……ずっとあの頃と変わらない俺が好きになった女の子のままだよ」

「……っで、でも」

「俺の方が自分勝手だ。史菜ちゃんが忘れられなくて、会いたくて探したんだよ。気持ち悪いだろ? 自分でも思うよ。でも会ったら会ったで、欲が出た。仲良くなりたい、恋人になりたいと。君が悪女というなら俺はストーカーだ。お互いやばい奴なら相性はピッタリだと思う」

「ははっ……なんですか、それ」

「史菜ちゃん、結婚しよう。夫婦になろう」


 そう侑埜さんは言って飲み物をベンチに置くとパーカーのポケットから封筒を出した。


「婚姻届、だよ」




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