授かり盲愛婚。 〜ハイスペ紳士とラグジュアリ一な一夜を過ごしたら、愛の結晶を宿しました。〜


  ***

 午後からは私は守衛室ではなく、受付業務担当だ。

 受付案内業務を兼ねた入出管理の仕事で通行証及びに住民だという証拠があるかの確認をして確認が取れたらそのままお通しするが、安全が確認できない場合には通行を断ったり、同行による監視を行ったりする。

 それに近くには大使館があり、高貴な外国の方がいらっしゃるからどこで何があるのか分からない。


「滝脇さんは、どうして守衛になったんですか?」

「え、どうしてって……なんで?」


 そう聞いてきたのはここの受付嬢のミナコさん。受付業務の時は大方一緒になる。


「だって、元お嬢様だって聞きましたよ。結婚するという道もあったんじゃないかなーって。政略結婚的な」

< 15 / 209 >

この作品をシェア

pagetop