授かり盲愛婚。 〜ハイスペ紳士とラグジュアリ一な一夜を過ごしたら、愛の結晶を宿しました。〜


 お義母さまとは、ベリが丘に戻って二日後には会うことができた。

 屋敷にまで来てくださったお義母さまと梅田さん。
 あの時のことをとても謝られたのだけど、侑埜さんに対して無責任なことをしたことも謝られてしまい「お互い同意の上ですので気になさらないでください」と告げた。
 まぁ、私もあの三ヶ月は楽しかったしここにいたら出会うことの出来ない人たちと会うことが出来たから本当に気にしないでほしいと伝えたためにこの話は終了した。

それからはお義母さまとはたまにお茶をしたりと結構仲良くしていただいている。これなら嫁姑関係が最悪とかにはならないだろうと思ってる。


「史菜ちゃん、高校生の時に約束したこと覚えてる?」

「え? 突然ですね……侑埜さんとの約束、ですか?」


 高校生の時にした約束……侑埜さんとはたまにだけど話す機会があった。だけど、約束をした記憶は全くない。

 どうしよう、今話すような重要な約束なんてあったかな。


「……まぁ、約束はいいんだけど」


 いいの!?  


「出産予定日の近くで花火があるだろ?」

「あ、はい。それは知ってます」


 花火は、ベリが丘で毎年行われる花火大会のことだ。去年は警備をしていたし花火を見るなんて出来なかったから無縁だった。



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