授かり盲愛婚。 〜ハイスペ紳士とラグジュアリ一な一夜を過ごしたら、愛の結晶を宿しました。〜



「久しぶりね、史菜」

「お母さん、お父さん……どうしてここに?」


 私は思ったことを言うと「侑埜さんに招いてもらったの」とお母さんは侑埜くんの方を見て言った。



「出産が初めてだし、不安だろうからって。ホテルに招待してくれたのよ、それに花火一緒にどうですかって」

「そうなの? 全然知らなかった」

「ふふ、いい旦那さんで良かったわね。だからね、私も一緒よ」

「そうなんだ……心強いよ、お母さん。ありがとう」


 お母さんにそう言えば、後ろに立っていたお父さんが「俺もいるけど」と不貞腐れたように呟いていて思わず笑ってしまった。

 そのタイミングで侑埜くんがお茶を淹れて三つ持って来てくれた。



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