授かり盲愛婚。 〜ハイスペ紳士とラグジュアリ一な一夜を過ごしたら、愛の結晶を宿しました。〜



 ――それからあっという間に時間は過ぎて外は茜色に染まっていた。

 今日の夕食は、侑埜くんが用意してくれたコース料理を侑埜くんと私の両親や義両親も交えて食べることになっているので泊まっているフロア内にあるレストランに行くことになっている。

 その前に私は浴衣を着付けてもらっていた。



「奥様、お似合いですね」

「ありがとう……花火大会だし、浴衣着たくて」

「分かります。オーダーメイドだからか着付けもしやすかったです」


 生成色の地にミモザ柄が描かれた現代風の浴衣にお腹の上になるように紺色の柔らかい兵児帯をして草履は履けないので草履風のサンダルを履いた。



「入りますねー失礼します」

「長谷さん。忙しそうね」

「あはは、私は奥様専属なんですけどね。体調は大丈夫ですか?」

「少しお腹が張ってるかも……たまに生理痛みたいな痛みがあって」


 ズーンと下腹部が重い痛みや、ギュッと収縮するような痛みを感じるようになっているけどいつもの張りかなぁと思って「多分大丈夫です」と言って話を終わらせる。


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