授かり盲愛婚。 〜ハイスペ紳士とラグジュアリ一な一夜を過ごしたら、愛の結晶を宿しました。〜
出産してすぐ私は寝てしまい、起きたのは空が茜色に染まった頃だった。
右横にはよくドラマとかで見る赤ちゃんベッドに赤ちゃんが寝ていて、左のソファには侑埜くんが寝ている。
あんなに大きかったお腹は少しだけ萎んでいて、骨盤ベルトでしっかりと固定されているような感じだ。
赤ちゃんを見ながらこのお腹にこの子が入っていたと思うと、本当にすごいなと他人事のように感じる。
「……史菜?」
「あ、侑埜くん。起こしちゃった? ごめんね」
「いや、それはいいんだ……って違う。史菜、身体は大丈夫なのか?」
「うん、多分大丈夫」
侑埜さんと話をしていると先生が入ってきて状態を見る。その後は、助産師さんがやってきて授乳指導やバイタル確認にこの病院で体験できるフットマッサージの説明を受けた。
助産師さんが部屋を出ていくとすぐに夕食が運ばれてきた。普通の病院食をイメージしていたが、やってきたのはレストランのコース料理か!っていうくらいの豪華な料理だった。