授かり盲愛婚。 〜ハイスペ紳士とラグジュアリ一な一夜を過ごしたら、愛の結晶を宿しました。〜



「……え、本当に?」


 『終了』窓の隣にある『判定』窓には、くっきりと線が出ていてそれは――“妊娠陽性”を意味していて、私のお腹の中には新しい命が宿っているという証でもあった。

 生理が遅れたことのない私が二週間ほど遅れていてそんなことないだろうと思いながら買ったもので、試しに検査してみたら陽性が出るなんて想像すらしていなかった。


 
『――史菜、力抜いて。俺に委ねて』


 あの煌びやかなラグジュアリーというに相応しいホテルの一室で身分違いの彼に身体を重ねた夜。

 今でも思い出すたびに、体が熱るほどの情熱的な夜だった。


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