授かり盲愛婚。 〜ハイスペ紳士とラグジュアリ一な一夜を過ごしたら、愛の結晶を宿しました。〜
「史菜ちゃん?」
「唐橋さん。あの、泊まるのは申し訳ないですしタクシーで帰ろうと思います。ありがとうございま――」
お礼を言いかけて、私は唐橋さんに手を引かれた。彼を見ると、唇に柔らかい何かが触れた。
「……っ……」
気がつけば、私は唐橋さんとキスをしていた。
「から、はしさん……」
「今夜は史菜ちゃんを帰したくない……嫌なら俺を突き飛ばして」
唐橋さんに耳元で囁かれ、これからすることが想像できた。
だから拒否しないといけないのに体が動かない。嫌か嫌じゃないかと言われたら、嫌ではない……それに体温が上昇していき身体が熱るのを感じた。
私が何も言わないから、唐橋さんは私の頬に触れる。