授かり盲愛婚。 〜ハイスペ紳士とラグジュアリ一な一夜を過ごしたら、愛の結晶を宿しました。〜
「今日は、社長特権でいつも以上に特別メニューだよ」
「え!? 社長特権!?」
「うん。こういう時のための社長特権だしね」
そうだった、侑埜さんはここの社長さんで唐橋グループの最高責任者。
普通なら、一緒にいられるような存在じゃないんだもんな……目に焼き付けておこう。
このエッグベネディクトも味わって食べよ。
昨夜は、彼からは好きだって言われて舞い上がってしまったけど好きだけの感情では一緒にはいられないことはわかっている。
元お嬢様だったから、それくらいは理解はしてる。
だから、ちゃんと思い出にできるようにしないと。
「史菜ちゃん、美味しい?」
「……はい、とても。美味しいご飯が食べられて、幸せです」
朝食が食べ終わり、私は侑埜さんに寮まで送ってもらった。