授かり盲愛婚。 〜ハイスペ紳士とラグジュアリ一な一夜を過ごしたら、愛の結晶を宿しました。〜



  ***


「滝脇さん、お昼先に行って来なよ」

「あ、ありがとうございます。行って来ます」


 あれから二週間。

 あの夜以来、侑埜さんとは会っていない。彼は忙しいらしく、海外や東京以外に出張中でほとんどベリが丘にはいない。

 だけど、本当のところはどうなんだろうかと考えてしまう。本当は私と過ごしたのを後悔していてあえないのではないかと考えたり、一時的な遊びだったのではないかと思いはじめている。


「……はぁ、なんだろう。なんだか、体調も優れないし」


 なぜかムカムカして仕方ない。生理の前みたいにとても眠くなるし、風邪じゃないけど風邪っぽくて微熱がある。
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