授かり盲愛婚。 〜ハイスペ紳士とラグジュアリ一な一夜を過ごしたら、愛の結晶を宿しました。〜
先生が説明をしてくれていたけど、私は超音波の映像から目が離せなかった。
だって、検査だけでは実感は本当になくて体調が悪くなっていただけだったのにちゃんと赤ちゃんがお腹にいてちゃんと生きてるんだと、ここにはしっかりと尊く美しい命が存在している。
そう思ったら、今までの不安な気持ちなんて飛んでいってしまったのか気づいたら産みたいと呟いていた。
女医さんに産むかどうかを問われ、私には答えは一つしかない。
「産みます……産みたいです。私、この子のお母さんになりたい」
「そうですか、滝脇さん。今日からお母さんですね。おめでとうございます」
芦田先生は笑顔でそう告げると、次の診察日と母子手帳をもらって来るように言われて診察室を出た。