授かり盲愛婚。 〜ハイスペ紳士とラグジュアリ一な一夜を過ごしたら、愛の結晶を宿しました。〜
「侑埜さん。私……妊娠、しました」
「にん、しん?」
「お腹の中に、赤ちゃんがいました」
そう言うと、真剣な神妙な面持ちをしていた侑埜さんの表情が動いて口元が緩んだ。そして、優しく微笑んだ。
「……嬉しい。嬉しいよ、史菜ちゃん」
「侑埜さん」
「良かった。何か悪い病気でもなったのかと思って、心配した」
侑埜さんは立ち上がると、私が座っている場所まで歩み寄り目線を合わせた。
「体調悪かったのは妊娠して体調が悪かったからなんだよね?」
「はい、悪阻が酷くて……」
「そうなんだね……史菜ちゃん。何も知らないで不安にさせてごめん」
名前を呼ぶと私の目を見ると言葉を繋げた。
「史菜ちゃん。順番が逆になっちゃったけど、俺と結婚しよう」
そうストレートに私に告げた。