授かり盲愛婚。 〜ハイスペ紳士とラグジュアリ一な一夜を過ごしたら、愛の結晶を宿しました。〜
「あ、お客さんこの前もいらっしゃってくれた方ですか?」
「はい。美味しくて……また来ちゃいました」
「ありがとうございます。今日のオススメはクロワッサンです。先ほど焼き上がったので温かいですよ」
クロワッサン……美味しそう。
「じゃあ、クロワッサンください。あとロールパンとクリームパンをお願いします」
「ありがとうございます〜」
パンを包んでもらっている間に私はキョロキョロする。すると、【バイト募集!】という張り紙があった。それに住み込み可と書かれていて……条件もいい!!
「あの、これってまだ募集してますか?」
「え、あ、はい。なかなかいなくて」
「私、働きたいんですけど」
「えっ? あ、本当ですか!? ちょっと待っていてもらってもいいでしょうか?」
私は頷くと店員さんは「店長ー!」と叫び中に入って行ってしまった。だけどすぐに男性がやって来る。
「バイト希望?」
「はい。住み込みって本当ですか?」
「あっ、住み込み希望? 大丈夫だよ、履歴書ってある?」
あ、履歴書……履歴書用意してない。
「履歴書は書きながら面談しよう。こっちおいで……愛結、あとはよろしく」
優しそうな男性に案内されてカフェスペースにやって来た。カフェスペースのすみっこに座るように促された。