つまらない日々に花が咲いた
そこには加納先輩がいた。

「あっ。」
「あっ。」
お互い目を合わせた。

「あの、こんなとこにいていいですか?」
私は初めてちゃんと話かけた。
「え?なんで?」
加納先輩に聞かれた。
「あー、女子たちが加納先輩探してましたよ。」
私は素直に答えた。
「だから、ここに避難してるの。
正直めんどくせーんだよね。ギャアギャアうるさいし。」
本当に面倒臭いそうな言い方で加納先輩は言った。

『この人キャラ違うわ。
いつもニコニコして、爽やかなのに。』
加納先輩はいつも取り巻き立ちに、爽やかな顔と声で上手に対応している様子だった。
そんな加納先輩だから余計みんなに好かれるんだろうなって思っていた。

「キャラ違いますね。」
私は思ったことをすぐ口にしてしまうタイプだから、つい言ってしまった。
「あー、これが素。」
加納先輩の性格が少しわかった気がした瞬間だった。
「そうですか。まあ、その方がらしくていいんじゃないですか?」
加納先輩はびっくりした顔していた。
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