つまらない日々に花が咲いた

8.好きって何?

冬休みが終わり、授業が始まった。

私は学校に行った。
冬休み明けは必ず全校集会がある。
いつもなら、私は『いつもの場所』でサボるんだけど、
なんとかなく行きづらさを感じ全校集会に出ていた。

「美緒、あんたが全校集会に参加するなんてどうしたの?」
と美琴に聞かれて、
「なんとなく」
と誤魔化したけど、誤魔化し切れていないのはわかっていた。
「後で、理由きかせてよね。」
美琴にそう言われ、顔が引きずってしまった。

全校集会が終わり、教室に帰る途中で、
加納先輩とすれ違った。

加納先輩は相変わらず、取り巻きの女子たちに囲まれていた。

加納先輩は私を見るなり
「おはよう」
と挨拶してきた。
「おはようございます。」
挨拶されて返さないわけにはいかないから返したけど、
みんながいる前で、加納先輩と会話したのは初めてだった。

「え?柊くん誰?1年の子だよね?」
取り巻きの女子たちが言っているのを聞いた。
「あの子とは知り合いで!」
と言っているのが聞こえた。
だんだん遠くなり聞こえなくなってきた。
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