つまらない日々に花が咲いた
それからしばらくは『いつもの場所』に行けなくて、
加納先輩に会うことができなかった。

美琴たちと昼休みに売店に行った帰り
「姫島さん、ちょっといい?」
1年生のときに同じクラスだった男子に声をかけられた。
1年生のときに普通に話すことはあった。
でも、遊んだりはしたことない。

「うん?いいよ。」
そう言って、美琴たちに先に教室に戻ってもらい校舎の裏庭に行った。

「あのさ、俺、1年の夏ごろから姫島さんのこと好きだったんだよね。
付き合ってくれませんか?」
少し赤い顔をしながら、その男子が言った。

「え?」
私は驚いた。
そんな風に思われていたなんて、微塵も感じていなかったのだ。

『あー、初めて告白された。すごくいい子だけど・・・』

「ごめんなさい。」
私は頭を下げて断った。

「彼氏いないでしょ?お試しでもいいから・・・」
と言いながら、その男の子に軽く腕を掴まれた。

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