薔薇色狂想曲
「書くの好きだから、基本的には私が書く。

2行位残すから、空いたスペースに成司が書いて。
仕事しんどかったとか、何でもいいから。

そうしたら、お互いの仕事のこととか、色々話すきっかけになるかな、って思ったの。

今回みたいな言い争いは、無くしていきたいなぁ、って思って。


今日じゃなくても、タイミング見て、始めていきたい」

いい試みだ。

麗眞たちは、夫婦になっても交換日記を続けているようだが。

それよりは続けやすそうだ。

それに、過去の自分がどう過ごしてきたか、がこれからの未来のヒントになることもあるだろう。

「そうだな。

口では言いづらいことも、文字にすれば意外に言葉に出来たりするもんな。

碧は俺や、碧の親友たちにも気を遣いがちだからな。

そうやって遠慮して、ストレス溜めていくんだろう。

碧には、こういう気持ちを吐き出せるものが必要だったんだと思う。

気付いてやれなくてごめんな。

碧からこういうのやっていきたい、って言ってくれて凄い嬉しい。

日持ちする可愛いバウムクーヘン買ったから、余裕があるときに2人で食べような」

日記を書き始めるなら、花火大会の日がいいかな。

俺の一世一代のプロポーズの日だ。
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