ひとりぼっち歌姫とヘッドフォンの彼
背中
「……すしうまい」
それは、例の土手でユニット名を考えていたときのこと。
『Tsuginuma』『Shinoi』。
五分ほどノートに書かれたアルファベットたちと見つめ合っていた篠井くんが呟いたセリフは、ビーフジャーキーを食べながら出てきたとは思えない言葉だった。
「……え?」
すし?
首を傾げる私に、篠井くんが目を爛々と輝かせてノートを指さした。
「よく見てみろよ。sushiとumaiが隠れてる」
「え」
su……uma……shiと……i……
「……ほんとだ」
確かに私と篠井くんの苗字の中に、すしうまいが隠れていた。でもそれがなんだと言うのだろう。
お腹すいてるのかな。さっきからずっとビーフジャーキー食べてるのに。
それは、例の土手でユニット名を考えていたときのこと。
『Tsuginuma』『Shinoi』。
五分ほどノートに書かれたアルファベットたちと見つめ合っていた篠井くんが呟いたセリフは、ビーフジャーキーを食べながら出てきたとは思えない言葉だった。
「……え?」
すし?
首を傾げる私に、篠井くんが目を爛々と輝かせてノートを指さした。
「よく見てみろよ。sushiとumaiが隠れてる」
「え」
su……uma……shiと……i……
「……ほんとだ」
確かに私と篠井くんの苗字の中に、すしうまいが隠れていた。でもそれがなんだと言うのだろう。
お腹すいてるのかな。さっきからずっとビーフジャーキー食べてるのに。