人狼様に嫁ぎます〜シンデレラ・ウェディング〜
アイリスが大きな箱を持ってイヴァンとヴァイオレットの元に駆け寄る。カトレアという名前にヴァイオレットは心当たりがなく首を傾げたものの、「もう届いたのか」と隣にいるイヴァンは嬉しそうにする。
「お知り合いですか?」
ヴァイオレットが訊ねると、アイリスから箱を受け取ったイヴァンは嬉しそうに首を縦に振る。
「学校が同じだったんだ。今はドレスデザイナーとして活躍してる」
「ドレス?」
ヴァイオレットは嫌な予感がした。夜会でイヴァンが着るのは燕尾服だ。つまり、箱の中に入っているのはーーー。
「これは、夜会でヴァイオレットが着るドレスだよ」
イヴァンが笑顔で言い、ヴァイオレットは「私のドレスではなく、ご自分の燕尾服を新調してください!」と言ってしまう。一つ屋根の下で暮らし始めて数ヶ月は経っているものの、イヴァンが自分にお金をかけているところをヴァイオレットは一度も見たことがない。
「僕は夜会にほとんど出席しないから、燕尾服は綺麗なままだから新調する必要なんてないよ。これといった趣味もないからお金は溜まっていく一方だし、君に使わせてくれないかな?使われた方がお金も喜ぶだろうし」
「お知り合いですか?」
ヴァイオレットが訊ねると、アイリスから箱を受け取ったイヴァンは嬉しそうに首を縦に振る。
「学校が同じだったんだ。今はドレスデザイナーとして活躍してる」
「ドレス?」
ヴァイオレットは嫌な予感がした。夜会でイヴァンが着るのは燕尾服だ。つまり、箱の中に入っているのはーーー。
「これは、夜会でヴァイオレットが着るドレスだよ」
イヴァンが笑顔で言い、ヴァイオレットは「私のドレスではなく、ご自分の燕尾服を新調してください!」と言ってしまう。一つ屋根の下で暮らし始めて数ヶ月は経っているものの、イヴァンが自分にお金をかけているところをヴァイオレットは一度も見たことがない。
「僕は夜会にほとんど出席しないから、燕尾服は綺麗なままだから新調する必要なんてないよ。これといった趣味もないからお金は溜まっていく一方だし、君に使わせてくれないかな?使われた方がお金も喜ぶだろうし」