人狼様に嫁ぎます〜シンデレラ・ウェディング〜

「サクラ、フェリシアーノと確か一緒に行動していなかったか？」

オリバーが不思議そうにフェリシアーノとサクラを見ながら訊ねる。サクラは「申し訳ありません」と深く頭を下げた。

「別件が長引いてしまい、ここに到着するのが遅れました。申し訳ありません」

「俺が頼んだ用事だからしょうがないよ。ありがとね、サクラ。もう顔を上げて」

フェリシアーノはサクラに笑みを浮かべながら言い、「お店を直さなきゃね」と服の袖を捲る。その横でイヴァンが「僕も直すよ」と言い、杖を構える。サクラとオリバーも杖を取り出し、それを見たフェリシアーノは「じゃあ、みんな一緒に呪文を唱えようか」と言い、呪文を口にする。

「ライカス！」

四人が同時に言い杖を動かすと、店を燃やしていた炎が一瞬にして消えてしまう。まるで最初から燃えていなかったかのように。

ボロボロになった店に、雪のように真っ白な光が降り注ぐ。その光が消えた時、店は元通りになっていた。これに街の人たちからは歓声が上がる。

「すごい！元に戻った！」

「これでお店を続けられる！」

「ありがとうございます！」