アオハル、キス。
授業が終わるチャイムが鳴り、重い足取りで教室へと向かう。
教室に着くといつもの休み時間の光景でちょっとホッとした。
翔吾くんの周りにいつもの男子と瞳ちゃんと紗栄ちゃんたちがいて、他の子たちはそれぞれ席に座っていたり、仲良い子のところにいたり。
私は静かに教室の後ろから入り、自分の席を目指した。
「ねぇ、どういうこと!?嘘でしょ!?」
瞳ちゃんの大きな声が聞こえて思わずそっちを見てしまう。
「嘘じゃねぇよ」
ややヒステリック気味の瞳ちゃんに冷たく返しているのは翔吾くんだった。
「ずっと好きなやついるって言ってたろ」
「だって・・・それはただの嘘じゃ・・・」
「だから嘘じゃねぇって」
なんだか修羅場みたい。
私は静かに自分の席へ着いた。
「じゃあ見せてよ!彼女!」
瞳ちゃんのその言葉に身体がビクッと反応した。
ガタッと席を立つ翔吾くん。
そしてこっちへ向かって来る。
こっちへ・・・・・・
こっちへ・・・?
えっ・・・私・・・!?