アオハル、キス。


「おかえり」


優しい低音の声でそう言うと、私の肩に手を置き瞳ちゃんたちの方を振り返った。


「俺の彼女」


しんっと静まり返る教室。


「う、うそ・・・」


瞳ちゃんは信じられないといった様子で声を発した。


「ほんと。な?のどかちゃん」


その言葉と同時に肩がぎゅっと握られる。


「う、うん・・・」


冷や汗が流れそう。


な、なんでこんなことに・・・!?


ただならぬ空気に息が詰まりそうだ。



「なんで!なんでのどかなの!?」


次の瞬間、瞳ちゃんが声を荒げた。


「なんでって、好きだからに決まってんだろ」


当たり前のように返す翔吾くん。


私はごくっと唾を飲み込んだ。

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