アオハル、キス。
「それより、瞳。のどかちゃんに言うことあんだろ?」
「・・・な、なによ」
「ケガまでさせといて、まだとぼけんの?」
「・・・っ」
恐る恐る瞳ちゃんを見ると、唇を強く噛んでいた。
「目撃者はいっぱいいんだよ。やり過ぎなんじゃねぇの?」
「っ・・・・・・だって、のどかがっ」
「あ?」
何か続けようとした瞳ちゃんの言葉を翔吾くんの低い声が遮(さえぎ)る。
「ひとみっ・・・私も一緒に謝るよっ」
紗栄ちゃんが瞳ちゃんに駆け寄って背中を摩っている。
「・・・・・・・・・ごめん」
「ごめん、のどか」
ふたりからの謝罪の言葉。
っ、
良いよって言えたらいいけど、今までのことを考えると素直に口が開かない。
「無理しなくていいよ。時間が必要だろ?」
その声にパッと顔を上げると、優しい眼差しとぶつかった。
私の顔を確認すると、今度は瞳ちゃんたちの方へ温度のない表情を向けた。
「これ以上、俺の彼女に何かしたら、マジで許さねぇから」