両片想い政略結婚~執着愛を秘めた御曹司は初恋令嬢を手放さない~
それなのにこんなに心配するということは……。
「もしかして、このドレス変ですか?」
ドレスが似合っていないからなにか羽織ったほうがいいという意味だろうか。
「お義母様もお店のスタッフの方も、似合うと褒めてくれたんですが」
少ししょんぼりしながらつぶやいた私に、翔真さんは「いや」と慌てたように首を振った。
「似合ってるよ。とても綺麗だ」
「じゃあどうして……」
首をかしげて見上げると、翔真さんが視線をそらす。
「悪い。周りの視線が気になって余計な心配をしすぎた」
「周りの視線?」
そう言われ、周りを見渡す。
相変わらず翔真さんは参加者たちの注目を集めていた。みんな私たちのやりとりが終わるのを待ち、話しかけるタイミングを計っているようだった。
翔真さんはゆっくりと息を吐き出し、「余裕がなさすぎるな」とつぶやく。
「参加されてる方たちは、みんな翔真さんとお話したいみたいですね」
国内一の大企業の御曹司で有能で、しかもこんなに優れた外見を持つ魅力的な彼。参加者たちが翔真さんと親しくなりたいと思うのも無理はない。
「お話の邪魔になるようでしたら、私は少し離れていましょうか」
「いや。隣にいてほしい。彩菜をひとりにするのは心配だから」
「もしかして、このドレス変ですか?」
ドレスが似合っていないからなにか羽織ったほうがいいという意味だろうか。
「お義母様もお店のスタッフの方も、似合うと褒めてくれたんですが」
少ししょんぼりしながらつぶやいた私に、翔真さんは「いや」と慌てたように首を振った。
「似合ってるよ。とても綺麗だ」
「じゃあどうして……」
首をかしげて見上げると、翔真さんが視線をそらす。
「悪い。周りの視線が気になって余計な心配をしすぎた」
「周りの視線?」
そう言われ、周りを見渡す。
相変わらず翔真さんは参加者たちの注目を集めていた。みんな私たちのやりとりが終わるのを待ち、話しかけるタイミングを計っているようだった。
翔真さんはゆっくりと息を吐き出し、「余裕がなさすぎるな」とつぶやく。
「参加されてる方たちは、みんな翔真さんとお話したいみたいですね」
国内一の大企業の御曹司で有能で、しかもこんなに優れた外見を持つ魅力的な彼。参加者たちが翔真さんと親しくなりたいと思うのも無理はない。
「お話の邪魔になるようでしたら、私は少し離れていましょうか」
「いや。隣にいてほしい。彩菜をひとりにするのは心配だから」