両片想い政略結婚~執着愛を秘めた御曹司は初恋令嬢を手放さない~
なんと言えばいいのか迷い視線を落とす。タビちゃんが不思議そうな顔でこちらを見上げていた。
翔真さんとの思い出がよみがえり、胸が痛くなる。
「……翔真さんには幸せになってほしいんです」
絞り出した私の言葉に、お義母様が首を縦に振る。
「それはもちろんよ。私たちもそう思っているわ」
優しい口調は、嘘をついているようには聞こえなかった。お義父様も、お義母様に同意するようにうなずいた。
ふたりの表情から翔真さんへの愛情が伝わって来る。
それを見て、疑問が口をついて出た。
「あの。こんなことを聞くのは失礼だってわかっているんですが」
そう前置きをしてから、勇気を出してふたりを見つめる。
「翔真さんの幸せを願っているなら、どうして政略結婚をすすめたんですか……?」
「え?」
「悠希から聞いたんです。翔真さんにはずっと想っている人がいたのに、彼はその人をあきらめて私と政略結婚をしたって」
「なんの話だい? 私は翔真に無理な結婚を強いたつもりはないよ」
お義父様の言葉にお義母様もうなずいた。
「でも、翔真さんは自分の出生に引け目と罪悪感を抱いていたから、私との政略結婚を受け入れるしかなかったんじゃ……」
「待って、彩菜ちゃん。罪悪感ってそれはどういう意味?」
翔真さんとの思い出がよみがえり、胸が痛くなる。
「……翔真さんには幸せになってほしいんです」
絞り出した私の言葉に、お義母様が首を縦に振る。
「それはもちろんよ。私たちもそう思っているわ」
優しい口調は、嘘をついているようには聞こえなかった。お義父様も、お義母様に同意するようにうなずいた。
ふたりの表情から翔真さんへの愛情が伝わって来る。
それを見て、疑問が口をついて出た。
「あの。こんなことを聞くのは失礼だってわかっているんですが」
そう前置きをしてから、勇気を出してふたりを見つめる。
「翔真さんの幸せを願っているなら、どうして政略結婚をすすめたんですか……?」
「え?」
「悠希から聞いたんです。翔真さんにはずっと想っている人がいたのに、彼はその人をあきらめて私と政略結婚をしたって」
「なんの話だい? 私は翔真に無理な結婚を強いたつもりはないよ」
お義父様の言葉にお義母様もうなずいた。
「でも、翔真さんは自分の出生に引け目と罪悪感を抱いていたから、私との政略結婚を受け入れるしかなかったんじゃ……」
「待って、彩菜ちゃん。罪悪感ってそれはどういう意味?」