両片想い政略結婚~執着愛を秘めた御曹司は初恋令嬢を手放さない~
ご両親はうなずき合った後こちらを見る。
私は真実を受け止めようとゆっくりと息を吐き出してから姿勢を正した。
ふたりの話を聞き終わったとき、ダイニングのほうからスマホの着信音が聞こえて来た。電話がかかってきたようだ。
その音が不快だったのか、私の膝の上でくつろいでいたタビちゃんが立ち上がりソファから降りていく。
「おや。電話かな」
お義父様がダイニングへ向かい、テーブルに置かれたスマホに手を伸ばそうとすると着信音が途切れた。
間を置かずリビングに置かれた固定電話が鳴り出した。
「あら。すごいタイミングね。なにかしら」
連続した着信に、お義母様が立ち上がり電話のディスプレイを見る。
「翔真からの着信だわ」
「私のスマホの着信も、翔真からだったが」
スマホを手にしたお義父様がそう言った。
「翔真さんから……?」
私がぎくりと体を震わせると着信音は切れ、今度はお義母様のスマホが鳴り出す。
「やだ。これも翔真からよ」
こんなにせわしなく電話をかけてくるなんて、よっぽど焦っているんだろうか。いつも穏やかで余裕のある翔真さんらしくない。
「きっと、彩菜ちゃんのことで連絡をしてきたんだろう」
「彩菜ちゃんのスマホにはかかってこないの?」
私は真実を受け止めようとゆっくりと息を吐き出してから姿勢を正した。
ふたりの話を聞き終わったとき、ダイニングのほうからスマホの着信音が聞こえて来た。電話がかかってきたようだ。
その音が不快だったのか、私の膝の上でくつろいでいたタビちゃんが立ち上がりソファから降りていく。
「おや。電話かな」
お義父様がダイニングへ向かい、テーブルに置かれたスマホに手を伸ばそうとすると着信音が途切れた。
間を置かずリビングに置かれた固定電話が鳴り出した。
「あら。すごいタイミングね。なにかしら」
連続した着信に、お義母様が立ち上がり電話のディスプレイを見る。
「翔真からの着信だわ」
「私のスマホの着信も、翔真からだったが」
スマホを手にしたお義父様がそう言った。
「翔真さんから……?」
私がぎくりと体を震わせると着信音は切れ、今度はお義母様のスマホが鳴り出す。
「やだ。これも翔真からよ」
こんなにせわしなく電話をかけてくるなんて、よっぽど焦っているんだろうか。いつも穏やかで余裕のある翔真さんらしくない。
「きっと、彩菜ちゃんのことで連絡をしてきたんだろう」
「彩菜ちゃんのスマホにはかかってこないの?」