両片想い政略結婚~執着愛を秘めた御曹司は初恋令嬢を手放さない~
「今までは彩菜は子作りのためだけに俺に抱かれてるんだと思って遠慮してたけど、彩菜が俺を想ってくれていたと知って手加減する必要もなくなったから、どんなにがんばっても理性なんて保てないと思うよ」
 耳元でささやいた言葉を聞いて、彩菜が真っ赤になりながらこちらを見る。
「待ってください。今までは手加減していたんですか?」
「あぁ。だから、今日は覚悟しておいて」
 そう言って彩菜の額にキスをすると、「無理ぃ……っ!」と悲鳴が上がった。
「翔真さんが色っぽすぎて、心臓が止まっちゃいます!」
 泣きそうな顔でそう言う彩菜が愛おしくて、思わず笑みがもれた。

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