両片想い政略結婚~執着愛を秘めた御曹司は初恋令嬢を手放さない~
 彼を好きになってから十三年。ずっとこの想いは叶わないんだとあきらめていた。手の届かない憧れの人だと思っていた。
 だけどこんなに愛されているんだ。それがうれしくてしかたない。
 翔真さんはうるんだ私の目元を優しく拭い、こつんと額を合わせて笑う。
「連絡をくれたみんなに、あとでちゃんと謝らないとな」
「はい。お義父様とお義母様にも。きっと心配しているでしょうから」
「でもその前に、ふたりで朝食を用意しようか」
 翔真さんの提案に「そうですね」とうなずいた。
 翔真さんがコーヒーを淹れて、私がトースターでパンを焼く。
 オムレツとサラダはふたりで一緒に作ろう。そんな話をしながら手を繋ぎキッチンへ向かう。
 こんな幸せな朝がこれからずっと続いてくんだと思うと、うれしくてまた涙があふれた。
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