鏡と夜桜と前世の恋
蓮稀と咲夜の母上の前でも構わず、咲夜咲夜と人懐っこい態度の雪美… 咲夜は、そんな雪美もまた堪らなく好きで。
「ねえ咲夜、お団子食べて彼岸花の泉に行きましょ?すごく綺麗に咲いてたの」
お団子は雪美の好きな食べ物で、特にみたらし団子が好きらしい。
「こら、駄目よ?咲夜は今からお勉強の先生が来るの、ゆきちゃん…」
蓮稀お咲夜の母上がまだ話してるのに咲夜は聞く耳持たず。雪美の耳元で " 行こう ” と言いながら雪美の腕を引っ張る。
「もう、また!!」
勉強よりも雪美との時間。
彼岸花もう咲いてるんだ… 今年もまた雪美と見れるんだ。嬉しくなった咲夜は嘆く母上をその場に残して雪美を連れ、そのまま目的地に向かって走り出した。