鏡と夜桜と前世の恋
ーー 咲夜、いつ会えるの?
雪美は今日も明るい時間から団子屋に寄って、みたらし団子を食べてから最終列車が終わる時刻まで約束した場所で待っていた。
こんな生活いつまで続くのだろう… 咲夜が来なければ、あの男が待つ居心地の悪い家に歩いて戻る。
本当は逃げたい…
でも、私が逃げてしまったら咲夜が… ねえ、咲夜?死んだなんて嘘よね?お願い、嘘だと言って咲夜…
今日も咲夜はあらわれず。渋々帰ると案の定陸が待っていて… 直ぐに殴られた。
この人はいつもそう。それでも雪美は約束の場所に毎日欠かさず通い続けた。
顔も体も痣だらけ…
どれだけ殴られようが、どれだけ乱暴に抱かれようが雪美は陸に弱音を吐く事なく絶対に屈しなかった。
「お前は俺のものだ!あやつなどに負けん!!渡してたまるか!!!」
待ち続ける雪美に腹を立て怒鳴る陸。
「痛っ… 離してください!!」
陸は問答無用で雪美の髪を鷲掴みにしそのまま引き摺り歩き、寝室へと連れ込む…
ーー 今宵もまた始まる。
陸は雪美の着物を乱暴に脱がし、暴力を振るいながら朝まで何度も何度も抱いた。
朝が来れば終わる… 濡れない痛みと気持ち悪さでおかしくなりそうになりながらも雪美は毎日耐え続けた。