優しく笑う君が好きだから
親友は後ろの山田
「じゃあ黒木、この問題の答えは?」
またやらかしてしまった。授業に集中していない時に限って、いつもこうなる。
「…わかりません」
仕方なく正直に言った。
「しっかり授業に集中しろよ〜」
言われてしまった。先生が答えを解説しだしたので、席につくと後ろの席の山田健(たける)に軽く肩を叩かれた。
「また早乙女さんのこと考えてただろ?」
「考えてねーし」
小声でいじられた。
健は、中学からの親友だ。卒業後も同じ高校に進学し、クラスは高一・高二と一緒だ。奇跡なのか。はたまた腐れ縁と呼ぶのが正解なのかは分からない。だが、健とは波長が合うからか、ケンカは1度もしたことがない。僕が早乙女さんのことを好きだなんて誰にも言ってないはずなのに、健にはお見通しらしい。早乙女さんのことを好きなのかと聞かれる度にはぐらかしているけれど、きっと健だから気づいているだろう。長い付き合いだから仕方ないのかもしれない。それに、自分から言うよりかは察してくれたほうが少しは気が楽かもしれない。まあ、気付かれないに超したことは無いのだろうけど。
またやらかしてしまった。授業に集中していない時に限って、いつもこうなる。
「…わかりません」
仕方なく正直に言った。
「しっかり授業に集中しろよ〜」
言われてしまった。先生が答えを解説しだしたので、席につくと後ろの席の山田健(たける)に軽く肩を叩かれた。
「また早乙女さんのこと考えてただろ?」
「考えてねーし」
小声でいじられた。
健は、中学からの親友だ。卒業後も同じ高校に進学し、クラスは高一・高二と一緒だ。奇跡なのか。はたまた腐れ縁と呼ぶのが正解なのかは分からない。だが、健とは波長が合うからか、ケンカは1度もしたことがない。僕が早乙女さんのことを好きだなんて誰にも言ってないはずなのに、健にはお見通しらしい。早乙女さんのことを好きなのかと聞かれる度にはぐらかしているけれど、きっと健だから気づいているだろう。長い付き合いだから仕方ないのかもしれない。それに、自分から言うよりかは察してくれたほうが少しは気が楽かもしれない。まあ、気付かれないに超したことは無いのだろうけど。