甘やかで優しい毒〜独占欲強めな彼に沼る
「なら、この人数だ。ボトル頼んで飲んだほうが安く済むな」
誰かの一言で決まり、誰もが知るウイスキーボトルとウーロン茶のペットボトル数本と、氷がやってきた。
各自、好みの量で作る間、こっそりと高山チーフから、開けたウーロン茶をグラスに入れて渡された。
もう、いい男すぎると見つめれば、机の下で膝上をポンポンされる。
なぜか、男性陣からの視線が集中してくる。
「小柴さんさ、彼氏は?俺、今、彼女いないんだよね。俺と付き合わない?」
「俺もフリー」
「えっ、私、好きな人がいるので、ごめんなさい」
「うわっ、玉砕か」
「狙ってたのにな、振られたら俺いること忘れないでね」
「高山さん、顔怖いよ。冗談だから…あはは」
お酒も入っていたが、とても陽気で、本気ではなく、場を盛り上げてくれたらしいと思われる。
時間も、そろそろというところで高山チーフは、立ち上がる。
「楽しいお時間ももう少しとなり、残念ですがお開きとなります。皆さんとご一緒にお仕事ができ、ご縁をいただき、我が社は、もっと沢山の方々を笑顔にできる企画を目指して頑張っていこうと改めて思いました。また、ご縁がありますよう祈っております。本日は、お力添え頂き、ありがとうございました」