甘やかで優しい毒〜独占欲強めな彼に沼る
セフレ?
まだ、そんなことを思っていたのかと。
嫉妬深い…そんなもの、本気の相手なら、嫉妬するだろ。
逆に嫉妬してくれないと愛されてるか不安しかないだろ。
そんなことで悩んでいたのか?
「はあぁ…このバカ女」
おでこに痛いデコピンを飛ばした。
俺のこの長い時間の悩み、デコピン一つで済ましてやる今は、まだ。
「打ち上げ終わったら、お仕置きだからな」
「なんですか、それ?私の告白の返事は?」
「お前、全然わかってない。俺がすることの意味を考えろって言ったろ。ほんと、俺の頑張りが届いてないとか、ムカつく。だから、今は言わない」
「返事くださいよ」
俺の思いは届いていると思っていたのに、伝わってないとか、自分にムカつく。
もう、人前とか言ってられるか。
堂々と、俺の気持ちだしていくからな。
「ほら、これ待ってよ。さっさと打ち上げ終わらせて…『お前を愛したい』」
若林が囁いていた耳元で、彼女の記憶を塗り替えてやり、どんなに俺が菜々緒を愛してるか、知らしめてやると決心して先を歩いていく。
打ち上げ会場の居酒屋に向かうと、既に盛り上がっていて、彼女と一緒に主催側の席に向かった。