甘やかで優しい毒〜独占欲強めな彼に沼る

「若林さん、お疲れ様でした。担当があなたでよかったです。彼女も、よく、あなたにお世話になっていると感謝していました。お会いするのも今日までですが、プライベートで私達とすれ違った際は、私どもからご挨拶させてください」

引き攣る顔に、お前など相手にもならないと、凄んでやる。

「では、他にもご挨拶があるので失礼します。楽しんでいってください」

行くぞと、顎で促した後。

「若林さん、ご一緒にお仕事できて勉強になりました(いろいろと)機会があれば、お声かけさせてください。では、失礼します」

俺の真似をした彼女は、2度と話しかけるなと痛烈に拒絶の言葉を言い、2人から同じ言葉を続けられて頬をひくつかせる若林。

彼女も、言われぱなしではなく、強くなってきたらしいと満足するのだ。

次に、出店してくれた協力店のテーブル。

ここのテーブルは、自分と同年代が多く皆、気のいい人ばかりで、俺は会話も弾むが、女性は彼女だけで、聞き役に徹している。

だが、彼女を一人にさせるつもりはないので、机の下で手を握って離さない。

そのせいで、お酒のペースも早く、空きっ腹に酔いも早いようだ。

「小柴さん、飲んでる?ほら、ジャンジャン飲みなよ」
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