甘やかで優しい毒〜独占欲強めな彼に沼る
高山チーフが目を覚ました頃には、お昼近くで、大きな欠伸と伸びをしてから、私が目覚めていることに気がついた。

「おはよう。腰、大丈夫か?」

私の不機嫌さに、何かを察したのだろうが、そう思うなら、手加減してくれてよかったのではないかと思う。

「おはようございます。おかげさまで動けません。さっさと帰りたかったのに、朝方近くまでするなんて、バカですか?」

「あははは、声、ガラガラだな」

何が楽しいのか、寝起きでもイケメンは、笑顔も素敵に見える。

「怒ってるんですけど」

「あぁ…悪い。水飲むか?お詫びに今日一日中、下僕になるから怒るなって」

「下僕⁈いりませんから、家に帰りたいです」

行為の最中に、お互いの水分補給に買ったペットボトルの水の残りを飲み干してやったが、彼には必要なかったようだ。

ベットサイドに、ビールの缶が何本か開けられていた。私が気を失った後にでも、寝付く為に飲んだのだろう。

「そうだな。腹も減ったし、風呂入って帰るか。ちょっと待ってろよ」

立ち上がって、浴槽のお湯を張り変える為に浴室へ行く高山チーフだが、引き締まった体を隠すつもりはないらしく、目のやり場に困ってしまう。

後ろ姿の背中のかっこいい筋肉美と、引き締まったお尻エクボに、こくりと息をのみ欲情した。
< 38 / 145 >

この作品をシェア

pagetop