甘やかで優しい毒〜独占欲強めな彼に沼る
「…うっ…んっ……ッ」
脳内は感じることに抵抗するも、体は、正直に反応している。
「ハッ、こんなにすぐ感じるのにな。抵抗すんなよ。素直になれって…」
耳元で挑発する声と指先が、私を追い込んでいくが、なんとか踏ん張る。
「我慢するな。もっと、おかしくなれば素直になるのか?」
トランクスが足首まで下ろされて、結局は、背後から突かれて、いいようにされる。
「菜々緒…」
脳内で何も考えられないほどの快感の辛さに、背後からぎゅっと抱きしめられて、唇を重ねてくる。
激しい行為と違い、甘く優しく喰む唇に蕩けさせられる。
好き、好き…突かれる度に増して溢れる。
何を口走ったかは、この時の私には記憶にはない。
「菜々緒…やっと言ったな。ほら、終わりにしてやるから、なんていうんだ?」
「…けんと…、いかせて」
「あぁ…今度は一緒にいこうな」
もう意識も朦朧な私には、何がなんだかわかっていない。
ただ、そう言わなきゃ終わりが来ないと知っているだけだった。
ズルリと、キッチンの床に崩れ、彼の胡座の中でおさまると、「わかったろ⁈俺達は、お互いを求めてるんだ。だから、逃げようとするな」
そういい、ぎゅっと抱きしめるのだった。
体の相性が良すぎるせいで、私も彼も、快楽に沼ってしまったのだ。