甘やかで優しい毒〜独占欲強めな彼に沼る

彼女と長く続かない男
彼女という枠にも入らない私

たまたま、体の相性がよかっただけの私達…

こんな男
好きにならない
嫌い、嫌い…夢中にさせるあなたが嫌い。

あなたしか見えなくなりそうで怖い
嫌いでいないと、きっと私は壊れてしまうのに、あなたが与える快感に狂わされる。

そんな私を前にした男は、自分の唇を舐めて、更に欲情するのだ。

そのギラついた目は、まるで狙った獲物を仕留める前の獣のように見えた。

あぁ…また、この男は私を快楽に堕とし抱き潰すのだ…きっと私は、何度も、喜んで受け入れしまう…

快感は、時には、人をダメにする毒のようなもの。

少量の毒(快感)なら癒す薬にもなるが、多量の毒(快感)は人を狂わせ依存性が起こる。

彼が与えてくれる甘やかな毒(快感)なしではいられなくなるのだ。

甘やかな地獄の渦へ、今日も私は堕ちるのだろう。

ベットの上に降ろされて、私を見下ろす男に手を伸ばす。

きて…

私に狂って

執着して

愛して…

言葉にできない思いを両方の手のひらにのせて、彼の頬を挟んで引き寄せれば、自然と唇を重ね、欲情の赴くまま、2人で快楽の渦に堕ちて、私の体力が尽きるまで獣のように交わるのだ。
< 70 / 145 >

この作品をシェア

pagetop