甘やかで優しい毒〜独占欲強めな彼に沼る
約束通りの時間だが、5分前行動が常識が常の社会では、遅刻と思われる可能性もあるので、ここは謝っておく。
「ほんと、遅いよ。10分前から待ってたのに遅れるなんて、デートで、遅刻したらダメだよ」
うん?
何を言ってらっしゃいますか?
理解できない言葉に、首を傾げた。
口調も、なんというか、仕事先相手にする口調ではなく、友達?のように気安さがでているようだ。
「ほんと申し訳ありません。余裕もって出たのですが、出る際に車でトラブルがありまして、連絡できず申し訳ありません」
車の中で、キスされるトラブルに合い、しばらく運転できる精神状態ではなかったのだから、嘘は言っていない。
「僕も忙しいし、ほんと困るよ。これからはちゃんと連絡して」
「…当時はご迷惑おかけすることないよう、気をつけます」
「はぁっ…まぁ、いいよ。今日は、最終打ち合わせの確認だっけ?」
「はい。会場内をご一緒に周って頂きまして、ゴミの設置場所や数、飲食ブースと飲食スペースの確保の確認と、…」
「あぁ、わかったよ。今、いろいろ言われても
覚えきれないから、周りながら話聞くよ」
面倒なのが、ありありとみえる態度にため息を吐きたくなるが、グッと我慢した。