ご褒美を頂戴♡

(…あれ?)

ある事に気づく。
自分たちを周囲から隠すバリアだけでなく、ハヤト自身の体の周りも、ほんのり青色に光っている。この光の色は………。

「…………ねえ、何これ」

「あ、しまった」

「……これ、バリアよね…全身防御魔法の……!!」

オリビアはワナワナと震えている。ハヤトは、こっそり自分に防御魔法をかけて、わざとキスマークがつかないようにしておいたのだった。オリビアに何度も自分の胸を吸わせるために。

「あなたって人はぁ………!!」

「ごめんね、だって君にたくさんキスして欲しかったんだよ」

「もう信じらんない!帰るっ!!」

オリビアは怒って帰ろうとするが、素早く先回るハヤトにすぐに捕まった。

「ダメだよ。こんな状態で僕を置いていく気?」

乱れた服装をオリビアに見せつける。

「あなたが悪いんでしょ!この変態!!」

「ひどいよ。一生懸命教えたのに」

ハヤトはオリビアを後ろから抱き締め、服越しに胸に手を這わせた。

「こら!触らない!いい加減にして!!」

「でも、まだ痕付いてないよ」

「自業自得でしょ!?私…恥ずかしいけど頑張ったのに!!」

「謝るから。バリアも消したよ。お願い」

「しつこいなぁっ!!」

オリビアはイライラと振り返り、ハヤトの首に手を回し、背伸びをした。顎のすぐ下に、強く吸い付く。

「……はい、付いた。ふん。見える所に付けてあげ
たわ」

オリビアは得意げに言う。

「ありがとう…オリビア。幸せだよ」

ハヤトは愛おしそうに、自分の首をさすった。

「あっそう。マフラーでも使って隠しなさい」

「でも、1つじゃ足りないよ。もっとして欲しいな。今度はとびきり強いやつ」
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