らいららい
【顔見知り】
何気ない今日を過ごし、 あっという間に夜が更けた。

この日、守は外出しなかった。 その訳は守自身もあえて解釈はしないでいる。

だが、心の中で”まっている”自分がいるのがわかっていた。

だか、その半面、あまりに疲れていたこともあり、少女の名前を忘れていた………

なんていう名前だっけ?

電話番号もメアドもしらない、昨日顔見知りになった程度で感情移入するはずはない…………
のではあるが…………

その夜、なんの変哲もない夜を迎えた。

あの娘は何処で何をしているのだろうか?
昨日のように、また居候しているのだろうか?

何故だろう?彼女に覚えていてほしいという願いが強まる。
ひょんなタイミングで
「ねぇ」
とあらわれないだろうか?
いや、現れてほしい……


‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
日が経つにつれ、忙しさも手伝い、守は少女を忘れていった。
半年が過ぎ、ムシムシする梅雨を迎えた頃、忘れ去ったはずの少女を同じ場所で見つけた。

守はしばらく気づかれないように遠くから見つめた。
というよりも、どう声をかけてよいのか?彼女は覚えていてくれてるのか?様々な”不安”が踏み出さない要因となった。
ましてやたった一日、いや数時間顔見知りになった程度で、こんなおっさんが知り合い気取りしていいものかとまで考えた

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