乳房星(たらちねぼし)−1・0
第15話・じょんがら女節
【白い一日】
話は、3月1日の午前11時過ぎであった。
ところ変わって、名神高速道路《めいしんこうそく》栗東《りっとう》インターチェンジの北西側にある済生会病院にて…
個室病棟に90前のヨボヨボのじいやんが入院していた。
ヨボヨボのじいやんのもとに男性ひとりと男性が雇った弁護団の弁護士たち100人がいた。
男性は、ヨボヨボのじいやんの息子でゆきさんの元夫の塩見英樹《しおみひでき》であった。
英樹《ひでき》は父親であるヨボヨボのじいやんに対して『遺言書を破棄しろ!!』とおどしたあと、遺言書をすべて破棄させた。
ヨボヨボのじいやんは、英樹《ひでき》の言う通りに遺言書を破棄した。
英樹《ひでき》は『勝った…』とつぶやきながら嗤《わら》ったあと、ヨボヨボのじいやんに言うた。
「ゆきを手ごめにした代償《コースト》は死んでも払えよ…あわれなジジイだな…ククククククククククククククク…これで、うらみは晴れたわ…クククククククククククククククククククククククク…」
英樹《ひでき》は、弁護団のリーダーに言うた。
「塩見《しおみ》の家の財産は、全部ボッシュウできたか?」
「完了しました。」
うすきみわるい表情を浮かべている英樹《ひでき》は『これで、オレの結婚を反対した親類たちはぺちゃんこにつぶれた…』とつぶやいた。
時は、夜7時頃であった。
またところ変わって、阪急梅田駅のすぐ近くにあるホテル阪急インターナショナルホテルにて…
ホテルのレストランにゆきさんと哲人《てつと》と英樹《ひでき》と英樹《ひでき》の連れ子・ことは(20歳)とりの(11歳)とまい(4つ)の合わせて6人がいた。
テーブルの上には、白い磁器の洋食器類が並んでいた。
英樹《ひでき》は、にこやかな表情でゆきさんに言うた。
「ゆき、うれしいお知らせがあるのだ。」
ゆきさんは、ものすごくつらい表情を浮かべながら『うれしいお知らせって…なによぉ〜』と言うた。
英樹《ひでき》は、ものすごくうれしい表情でゆきさんに言うた。
「きょう…塩見家《いえ》がつぶれたよ。」
「家がつぶれたって…」
「オレの恋愛結婚に大反対を唱えた親類たちをぺちゃんこにつぶした…」
「あんた。」
「なあに?」
「なんでそななひどいことをしたのよ?」
「オレは、ゆきと哲人《てつと》を助けるために塩見家《いえ》をほろぼしたのだよ。」
「だから、どうしてそななひどいことをしたのよ?」
「だから、ゆきと哲人《てつと》を助けるために塩見家《いえ》をほろぼしたのだよ。」
ゆきさんがものすごくつらい表情で『いよる意味がわからへん…』と言うたので、英樹《ひでき》は困った表情で言うた。
「お前は、くやしいとは思わないのかよ?」
「くやしいとは思わないのかよって…」
「ゆき、お前はあの時、オヤジに犯されたのだぞ…オヤジが無理やりゆきを手ごめにしたのだぞ…その様子を親類どもが写真撮影《さつえい》したのだぞ…ゆきがオヤジにレイプされたあとの写真を…おふくろと妹が撮影した…その写真を君波の家に送りつけたのだぞ…お前はくやしくないのかよ?」
「くやしいよ…あんたのテテオヤにレイプされた時に受けた傷は…今でも、乳房《むね》の奥に残ってるわよ…」
「だからオレは、塩見家《いえ》の親類どもを壊滅させたのだよ…妹の子どもたちは、妹が犯したあやまちが原因でお受験がパーになった…妹のムコハンも追い出し部屋に押し込められた…でさらに不幸になった…妹のムコハンのきょうだいもコンヤクハキされるなど…さんざんな目に遭ってるみたいだよ…」
「あなた…やりすぎよ…」
「やりすぎていないよ…オレは、ゆきと哲人《てつと》を助けるために塩見家《いえ》を壊滅させたのだよ…ことはとりのとまいの母親(英樹《ひでき》の3度目のよめはん)もオヤジからレイプされた…3年前に、妹のムコハンのせがれたちに集団レイプの被害を受けて殺されたのだよ…その分も含めて…塩見家《いえ》に加えて妹のせがれの友人たちにもよりし烈な鉄拳制裁《せいさい》を加えた…」
ゆきさんは、ものすごく泣きそうな声で『あなたやめて!!』と言うた。
英樹《ひでき》はにこやかな表情で『分かったよ〜』と言うたあと、ゆきさんに1枚の書面を出した。
ゆきさんは、英樹《ひでき》に対してとがった声で『これはなによ!?』と言うた。
英樹《ひでき》は、にこやかな表情で『婚姻届だよ。』と答えた。
ゆきさんは、とがった声で英樹《ひでき》に言うた。
「婚姻届って…」
「ぼくは、ゆきともう一度やり直したいのだよ。」
「なんでうちがあんたとサイコンせなアカンねん!?」
「ぼくは、本気だよ~」
「ふざけるな!!あんたはなにを考えているのよ!?」
「ぼくは、ほんとうにゆきとやり直したいのだよ〜」
「あんたはなんであなな恐ろしいことをしたのよ!?なんで自分の親きょうだい親類たちをぺちゃんこにつぶしたのよ!?」
「塩見家《いえ》のもんは、オレとゆきが結婚することに異議を唱えていたのだよ…オレは悪くない…悪いのは塩見家《いえ》の親きょうだい親類たちだ…おれとゆきと哲人《てつと》と娘たちは被害者なんだよ…」
「あんたもうやめて!!そなな恐ろしい話は聞きたくないわ!!…それよりも、あんたはどうするつもりよ!?親きょうだい親類たち全員をハイセキしたあと、どうやって生きていくのよ!?…男ひとりで、どうやって娘さんたちを守っていくのよ!?」
ゆきさんは、大きめのタンブラーに入っているミネラルウォーターをひとくちのんでから英樹《ひでき》に言うた。
「うちは、義娘《むすめ》が子どもふたりを連れて北海道へ帰省《かえ》ったのよ…」
英樹《ひでき》は、ケーソツな声で言うた。
「だったらちょうどいいじゃないか…」
ゆきさんは、怒った声で言うた。
「あんたがサイコンしたいと言うのであれば(婚姻届に)サインするけど…絶対条件《じょうけん》があるわよ…うちは、イチャイチャすることがものすごくイヤだから…うちの身体《からだ》を触れないで!!…うちは手をさわられるだけでもヘドが出るのよ!!…さわったらどうなるのか…分かってるよね!!」
英樹《ひでき》は、聞き分けのいい声で『分かったよ~…守る…』と言うた。
その後、ゆきさんは婚姻届にショメンナツインした。
これでゆきさんと英樹《ひでき》は、再び夫婦になった。
時は、3月3日の朝7時前であった。
ところ変わって、今治市玉川町八幡《たまがわちょうやわた》の鴨部団地《かんべだんち》の中にある特大豪邸にて…
(ピーッ、ピーッ、ピーッ…)
特大豪邸の前に松本引越しセンターのトラック5台が到着した。
その後、待機していた作業員さんたち100人が特大豪邸の中に置かれていた家財道具全部を運び出した。
特大豪邸は、英樹《ひでき》の親類の大おじが暮らしていた家であった。
大おじは、待機していた老健施設《しせつ》の職員たち100人によって強制的に引きずり出された。
大おじは『ヤダヤダ…』と泣きながら言うた。
職員たちは、怒った声で『わがまま言われん!!』と言うたあと大おじを車に押し込めた。
その後、施設の車がものすごい爆音を立てながら走り出した。
その間に、大おじが使っていた家財道具が全部運び出された。
ところ変わって、特大豪邸から歩いて50歩先にある大型の和風建築の家にて…
家は、章弘一恵夫婦《あきひろかずえ》の末娘・則本麻里子《のりもとまりこ》と娘ムコ・温大《はると》(サラリーマン)と3人の息子・智之《ともゆき》(21歳)と和真(16歳)と久義(5歳)が暮らしている家である。
和利《かずとし》が家出したあと女《ホステス》にのめり込んで深みにはまった。
日菜《ひな》は、小浜市《おばま》の実家へ帰ったと同時に和利《かずとし》とリコンした。
新宮市《なんきしんぐう》で暮らしていくのがしんどくなった…
なので、章弘一恵夫婦《あきひろかずえ》は夜逃げしてここに来た。
また、景山《キンリン》の家の家族たちも夜逃げして親類カタへ転がり込むなど…があった。
そういうことから、新宮市《なんきしんぐう》で暮らしていくのがイヤになった…
…と言うことである。
話は変わって…
大広間の食卓に7人家族たちが集まっていた。
テーブルの上には、麻里子が作ったあさごはんが並んでいた。
一恵《かずえ》は、麻里子《まりこ》に対して不安げな声で言うた。
「麻里子《まりこ》。」
「なあに?」
「塩見《しおみ》のおじいちゃんカタの豪邸《いえ》でなんかあったみたいね。」
「塩見《しおみ》のおじいちゃんはニンチショウがひどくなったので、朝倉の老健施設《しせつ》に移ることになったのよ。」
「それ本当なの?」
「本当よ…塩見《しおみ》のおじいちゃんは、3日前に祖父江《そぶえ》の奥さまを手込めにしたあと死なせた事件を起こしたのよ…塩見《しおみ》のおじいちゃんは、他にも女がらみのもめ事を起こした前科があるのよ…そんな前科持ちの人が近所にいたら困るのよ…だから老健施設《しせつ》にぶち込まれたのよ…それだけのことよ。」
章弘《あきひろ》は、不安げな声で『それはいくらなんでもあんまりだよ…』と言うた。
一恵《かずえ》は、麻里子《まりこ》に対してこう言うた。
「それで、あの豪邸《いえ》はどうなるのよ?」
「あの豪邸《いえ》は、おじいちゃんの遠い親類のオイゴの家族たちが暮らす予定よ…なんだか不安だわ…」
この時、背広姿の温大《はると》がジャケットと黒の手さげカバンを手にしたあと『行ってくる…』と言うて食卓から離れた。
家族たち6人は、ひとことも言わずにあさごはんを食べ続けた。
時は、午後3時半頃であった。
特大豪邸の前に、いずみ観光のジャンボタクシーが停まった。
ゆきさんたち一家6人は、ジャンボタクシーから降りたあと豪邸に入った。
豪邸の中にて…
英樹《ひでき》は、ゆきさんたち5人に対してかちほこった表情で言うた。
「きょうからここが新しいおうちだよ。」
ことは、不安げな声で言うた。
「ここ、大おじの家だったよね。」
「そうだけど…大おじはこの家からツイホーしたよ…だから、ここが新しいおうちになったのだよ。」
ことはたち3人の娘は、ものすごく不安げな声で言うた。
英樹《ひでき》は、かちほこった表情で『お前ら、うれしくないのか?』と言うた。
3人の娘たちは『うれしい〜』とイヤイヤながら言うた。
その後、英樹《ひでき》は3人の娘たちに『部屋ができてるぞ…』と言うたあと無理やりひっぱって行った。
ゆきさんと哲人《てつと》は、ものすごくしんどい表情を浮かべていた。
英樹《ひでき》は、自分の親きょうだい親類たちをぺちゃんこにつぶした…
こんなリフジンなことして得た豪邸《いえ》で暮らしていけますか!?
ところ変わって、名神高速道路《めいしんこうそく》栗東《りっとう》インターチェンジの北西側にある済生会病院にて…
個室病棟に90前のヨボヨボのじいやんが入院していた。
ヨボヨボのじいやんのもとに男性ひとりと男性が雇った弁護団の弁護士たち100人がいた。
男性は、ヨボヨボのじいやんの息子でゆきさんの元夫の塩見英樹《しおみひでき》であった。
英樹《ひでき》は父親であるヨボヨボのじいやんに対して『遺言書を破棄しろ!!』とおどしたあと、遺言書をすべて破棄させた。
ヨボヨボのじいやんは、英樹《ひでき》の言う通りに遺言書を破棄した。
英樹《ひでき》は『勝った…』とつぶやきながら嗤《わら》ったあと、ヨボヨボのじいやんに言うた。
「ゆきを手ごめにした代償《コースト》は死んでも払えよ…あわれなジジイだな…ククククククククククククククク…これで、うらみは晴れたわ…クククククククククククククククククククククククク…」
英樹《ひでき》は、弁護団のリーダーに言うた。
「塩見《しおみ》の家の財産は、全部ボッシュウできたか?」
「完了しました。」
うすきみわるい表情を浮かべている英樹《ひでき》は『これで、オレの結婚を反対した親類たちはぺちゃんこにつぶれた…』とつぶやいた。
時は、夜7時頃であった。
またところ変わって、阪急梅田駅のすぐ近くにあるホテル阪急インターナショナルホテルにて…
ホテルのレストランにゆきさんと哲人《てつと》と英樹《ひでき》と英樹《ひでき》の連れ子・ことは(20歳)とりの(11歳)とまい(4つ)の合わせて6人がいた。
テーブルの上には、白い磁器の洋食器類が並んでいた。
英樹《ひでき》は、にこやかな表情でゆきさんに言うた。
「ゆき、うれしいお知らせがあるのだ。」
ゆきさんは、ものすごくつらい表情を浮かべながら『うれしいお知らせって…なによぉ〜』と言うた。
英樹《ひでき》は、ものすごくうれしい表情でゆきさんに言うた。
「きょう…塩見家《いえ》がつぶれたよ。」
「家がつぶれたって…」
「オレの恋愛結婚に大反対を唱えた親類たちをぺちゃんこにつぶした…」
「あんた。」
「なあに?」
「なんでそななひどいことをしたのよ?」
「オレは、ゆきと哲人《てつと》を助けるために塩見家《いえ》をほろぼしたのだよ。」
「だから、どうしてそななひどいことをしたのよ?」
「だから、ゆきと哲人《てつと》を助けるために塩見家《いえ》をほろぼしたのだよ。」
ゆきさんがものすごくつらい表情で『いよる意味がわからへん…』と言うたので、英樹《ひでき》は困った表情で言うた。
「お前は、くやしいとは思わないのかよ?」
「くやしいとは思わないのかよって…」
「ゆき、お前はあの時、オヤジに犯されたのだぞ…オヤジが無理やりゆきを手ごめにしたのだぞ…その様子を親類どもが写真撮影《さつえい》したのだぞ…ゆきがオヤジにレイプされたあとの写真を…おふくろと妹が撮影した…その写真を君波の家に送りつけたのだぞ…お前はくやしくないのかよ?」
「くやしいよ…あんたのテテオヤにレイプされた時に受けた傷は…今でも、乳房《むね》の奥に残ってるわよ…」
「だからオレは、塩見家《いえ》の親類どもを壊滅させたのだよ…妹の子どもたちは、妹が犯したあやまちが原因でお受験がパーになった…妹のムコハンも追い出し部屋に押し込められた…でさらに不幸になった…妹のムコハンのきょうだいもコンヤクハキされるなど…さんざんな目に遭ってるみたいだよ…」
「あなた…やりすぎよ…」
「やりすぎていないよ…オレは、ゆきと哲人《てつと》を助けるために塩見家《いえ》を壊滅させたのだよ…ことはとりのとまいの母親(英樹《ひでき》の3度目のよめはん)もオヤジからレイプされた…3年前に、妹のムコハンのせがれたちに集団レイプの被害を受けて殺されたのだよ…その分も含めて…塩見家《いえ》に加えて妹のせがれの友人たちにもよりし烈な鉄拳制裁《せいさい》を加えた…」
ゆきさんは、ものすごく泣きそうな声で『あなたやめて!!』と言うた。
英樹《ひでき》はにこやかな表情で『分かったよ〜』と言うたあと、ゆきさんに1枚の書面を出した。
ゆきさんは、英樹《ひでき》に対してとがった声で『これはなによ!?』と言うた。
英樹《ひでき》は、にこやかな表情で『婚姻届だよ。』と答えた。
ゆきさんは、とがった声で英樹《ひでき》に言うた。
「婚姻届って…」
「ぼくは、ゆきともう一度やり直したいのだよ。」
「なんでうちがあんたとサイコンせなアカンねん!?」
「ぼくは、本気だよ~」
「ふざけるな!!あんたはなにを考えているのよ!?」
「ぼくは、ほんとうにゆきとやり直したいのだよ〜」
「あんたはなんであなな恐ろしいことをしたのよ!?なんで自分の親きょうだい親類たちをぺちゃんこにつぶしたのよ!?」
「塩見家《いえ》のもんは、オレとゆきが結婚することに異議を唱えていたのだよ…オレは悪くない…悪いのは塩見家《いえ》の親きょうだい親類たちだ…おれとゆきと哲人《てつと》と娘たちは被害者なんだよ…」
「あんたもうやめて!!そなな恐ろしい話は聞きたくないわ!!…それよりも、あんたはどうするつもりよ!?親きょうだい親類たち全員をハイセキしたあと、どうやって生きていくのよ!?…男ひとりで、どうやって娘さんたちを守っていくのよ!?」
ゆきさんは、大きめのタンブラーに入っているミネラルウォーターをひとくちのんでから英樹《ひでき》に言うた。
「うちは、義娘《むすめ》が子どもふたりを連れて北海道へ帰省《かえ》ったのよ…」
英樹《ひでき》は、ケーソツな声で言うた。
「だったらちょうどいいじゃないか…」
ゆきさんは、怒った声で言うた。
「あんたがサイコンしたいと言うのであれば(婚姻届に)サインするけど…絶対条件《じょうけん》があるわよ…うちは、イチャイチャすることがものすごくイヤだから…うちの身体《からだ》を触れないで!!…うちは手をさわられるだけでもヘドが出るのよ!!…さわったらどうなるのか…分かってるよね!!」
英樹《ひでき》は、聞き分けのいい声で『分かったよ~…守る…』と言うた。
その後、ゆきさんは婚姻届にショメンナツインした。
これでゆきさんと英樹《ひでき》は、再び夫婦になった。
時は、3月3日の朝7時前であった。
ところ変わって、今治市玉川町八幡《たまがわちょうやわた》の鴨部団地《かんべだんち》の中にある特大豪邸にて…
(ピーッ、ピーッ、ピーッ…)
特大豪邸の前に松本引越しセンターのトラック5台が到着した。
その後、待機していた作業員さんたち100人が特大豪邸の中に置かれていた家財道具全部を運び出した。
特大豪邸は、英樹《ひでき》の親類の大おじが暮らしていた家であった。
大おじは、待機していた老健施設《しせつ》の職員たち100人によって強制的に引きずり出された。
大おじは『ヤダヤダ…』と泣きながら言うた。
職員たちは、怒った声で『わがまま言われん!!』と言うたあと大おじを車に押し込めた。
その後、施設の車がものすごい爆音を立てながら走り出した。
その間に、大おじが使っていた家財道具が全部運び出された。
ところ変わって、特大豪邸から歩いて50歩先にある大型の和風建築の家にて…
家は、章弘一恵夫婦《あきひろかずえ》の末娘・則本麻里子《のりもとまりこ》と娘ムコ・温大《はると》(サラリーマン)と3人の息子・智之《ともゆき》(21歳)と和真(16歳)と久義(5歳)が暮らしている家である。
和利《かずとし》が家出したあと女《ホステス》にのめり込んで深みにはまった。
日菜《ひな》は、小浜市《おばま》の実家へ帰ったと同時に和利《かずとし》とリコンした。
新宮市《なんきしんぐう》で暮らしていくのがしんどくなった…
なので、章弘一恵夫婦《あきひろかずえ》は夜逃げしてここに来た。
また、景山《キンリン》の家の家族たちも夜逃げして親類カタへ転がり込むなど…があった。
そういうことから、新宮市《なんきしんぐう》で暮らしていくのがイヤになった…
…と言うことである。
話は変わって…
大広間の食卓に7人家族たちが集まっていた。
テーブルの上には、麻里子が作ったあさごはんが並んでいた。
一恵《かずえ》は、麻里子《まりこ》に対して不安げな声で言うた。
「麻里子《まりこ》。」
「なあに?」
「塩見《しおみ》のおじいちゃんカタの豪邸《いえ》でなんかあったみたいね。」
「塩見《しおみ》のおじいちゃんはニンチショウがひどくなったので、朝倉の老健施設《しせつ》に移ることになったのよ。」
「それ本当なの?」
「本当よ…塩見《しおみ》のおじいちゃんは、3日前に祖父江《そぶえ》の奥さまを手込めにしたあと死なせた事件を起こしたのよ…塩見《しおみ》のおじいちゃんは、他にも女がらみのもめ事を起こした前科があるのよ…そんな前科持ちの人が近所にいたら困るのよ…だから老健施設《しせつ》にぶち込まれたのよ…それだけのことよ。」
章弘《あきひろ》は、不安げな声で『それはいくらなんでもあんまりだよ…』と言うた。
一恵《かずえ》は、麻里子《まりこ》に対してこう言うた。
「それで、あの豪邸《いえ》はどうなるのよ?」
「あの豪邸《いえ》は、おじいちゃんの遠い親類のオイゴの家族たちが暮らす予定よ…なんだか不安だわ…」
この時、背広姿の温大《はると》がジャケットと黒の手さげカバンを手にしたあと『行ってくる…』と言うて食卓から離れた。
家族たち6人は、ひとことも言わずにあさごはんを食べ続けた。
時は、午後3時半頃であった。
特大豪邸の前に、いずみ観光のジャンボタクシーが停まった。
ゆきさんたち一家6人は、ジャンボタクシーから降りたあと豪邸に入った。
豪邸の中にて…
英樹《ひでき》は、ゆきさんたち5人に対してかちほこった表情で言うた。
「きょうからここが新しいおうちだよ。」
ことは、不安げな声で言うた。
「ここ、大おじの家だったよね。」
「そうだけど…大おじはこの家からツイホーしたよ…だから、ここが新しいおうちになったのだよ。」
ことはたち3人の娘は、ものすごく不安げな声で言うた。
英樹《ひでき》は、かちほこった表情で『お前ら、うれしくないのか?』と言うた。
3人の娘たちは『うれしい〜』とイヤイヤながら言うた。
その後、英樹《ひでき》は3人の娘たちに『部屋ができてるぞ…』と言うたあと無理やりひっぱって行った。
ゆきさんと哲人《てつと》は、ものすごくしんどい表情を浮かべていた。
英樹《ひでき》は、自分の親きょうだい親類たちをぺちゃんこにつぶした…
こんなリフジンなことして得た豪邸《いえ》で暮らしていけますか!?