乳房星(たらちねぼし)−1・0
【心のカ・タ・チ】
時は、夕方6時頃であった。
またところ変わって、ハーバービューホテルの中にあるキッチンつきの豪華スイートルームにて…
部屋にはマァマとイナ姐《ねえ》はんと風香《フー》ちゃんと子守女《こもりめ》さんたち30人がいた。
風香《フー》ちゃんとイナ姐《ねえ》はんは、キッチンで晩ごはんの支度をしていた。
この時であった。
(ピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロ…)
部屋の備え付けの電話機の着信音が鳴った。
「アタシが出ます。」
風香《フー》ちゃんは、キッチンから出たあと大急ぎで電話に向かった。
(カチャ…)
受話器を手にした風香《フー》ちゃんは、受話器ごしにいる人に話しかけた。
「はいイワマツグループでございます…えーと…今治市玉川町《たまがわちょう》の…福也《さちや》さまのお母さまでございますね…えーと…」
この時、A班のメンバーたちが帰宅した。
風香《フー》ちゃんは『電話をつないでください。』と頼んだあと福也《さちや》さんに声をかけた。
「福也《さちや》さん、実家《おうち》から電話です。」
福也《さちや》さんは、フキゲンな声で言うた。
「またおふくろかよ…」
「お母さまがお話をしたいと言うてますけど…」
「分かったよぅ〜」
福也《さちや》さんは、ものすごくめんどい表情で電話に出た。
「かあさん困るんだよ!!また『おやすみはいつなの?』と言うのかよ!!」
またところ変わって、福也《さちや》さんの実家にて…
一恵《かずえ》は、ものすごく困った声で受話器ごしにいる福也《さちや》さんに言うた。
「福也《さちや》!!おかーさんはものすごく困っているのよ!!きょうは真佐也《まさや》がお嫁さんを連れて家に来ているのよ!!…広間におふたりがいるのよ!!…福也《さちや》!!聞いてるの!?」
福也《さちや》さんは、ものすごくめんどい表情で受話器ごしにいる一恵《かずえ》に対して言うた。
「だから、かあさんはオレにどうしろと言うのだよ!!真佐也《まさや》がお嫁さんをもらったからなんだと言うのだよ!!」
「真佐也《まさや》がお嫁さんをもらえたのに、福也《さちや》がお嫁さんをもらわないから困っているのよ!!」
「ふざけるな!!お嫁さんをものみたいに言うなよ!!」
「福也《さちや》はお嫁さんがほしいとは思わないの!?」
「思わねーよ!!真佐也《まさや》がお嫁さんをもらったからおれももらえと言われたから怒ってるのだよ!!」
「福也《さちや》はこのままでいいの!?」
「だからどうしろと言うのだよ!?」
「だから、お休みはいつ取れるのと言うてるのよ!!」
「ますますはぐいたらしいのお!!またそれや!!」
「おかーさんは、福也《さちや》にお休みを取って家に帰って来てと言うてるのよ!!」
「だから、なんで家に帰るのだよ!?」
「福也《さちや》がどんな結婚を望んでいるのかを知りたいから…」
(ガチャン!!)
この時であった。
制服《ブレザー》を着ている和真《かずま》が右足で電話台をけとばした。
台が倒れたと同時に電話機が落ちた。
一恵《かずえ》は、和真《かずま》に対して怒った声で言うた。
「和真《かずま》!!」
和真《かずま》は、するどい目つきで一恵《かずえ》に言うた。
「ふざけるなクソババア!!むしゃくしゃするんだよ!!」
「和真《かずま》!!」
「むしゃくしゃするからゲーセンへ行ってこーわい!!」
「待ちなさい!!和真《かずま》!!」
思い切りブチ切れた和真《かずま》は、家から出ていった。
一恵《かずえ》は、ものすごくおたついた表情であたりを見渡した。
またところ変わって、ハーバービューホテルの豪華スイートルームにて…
福也《さちや》さんは、ものすごく困った表情でつぶやきながら受話器をおいた。
なんだよぅ…
なんで電話がとつぜん切れたのだよ…
福也《さちや》さんは、ものすごく困った表情で広間に上がった。
ゆりさんは、困った表情で福也《さちや》さんに声をかけた。
「福也《さちや》さん〜」
「ゆりさん。」
「また実家のオカンから電話があったのね。」
「はい…『いつお休みが取れるのか?』『なんで休暇申請をしないのか…』…と言うてました。」
「他には?」
「ドーキューセーがどーのこーのと口やかましく言うてました。」
「あんたのオカンもなさけないわね〜」
ゆかさんは、困った声で福也《さちや》さんに言うた。
「福也《さちや》さん、あんた気持ちを強くもちなさい!!」
「すみませんでした…」
「明日からもスケジュールがぎっしりと詰まっているからお休みないか…あっても12時間以下しかないのよ!!」
「はい…分かりました。」
「あんた男でしょ!!順子《よりこ》さんのことが大好きなのでしょ!!」
「はい…好きです…」
ゆかさんは、怒った声で言うた。
「そんなだるい気持ちじゃ順子《よりこ》さんを守ることはできないわよ!!ホンマに好きだったら、自分の強い一面を順子《よりこ》さんにアピールしなさい!!」
「アピールするって…」
「福也《さちや》さん!!」
この時、ゆいさんが困った表情で言うた。
「ゆかねーちゃん、もういいよ…ゆかねーちゃんがそないにガーガー言うたら福也《さちや》さんがイシュクするわよ~」
「分かってるわよ!!…福也《さちや》さん…あさってまでに仕上げるお仕事がたくさんあるのよ…それは分かってるよね!!」
「はい。」
「もういいわよ…晩ごはんを食べるわよ!!」
この間に晩ごはんの準備ができた。
このあと、A班のメンバーたちとマァマは、晩ごはんを食べ始めた。
またところ変わって、ハーバービューホテルの中にあるキッチンつきの豪華スイートルームにて…
部屋にはマァマとイナ姐《ねえ》はんと風香《フー》ちゃんと子守女《こもりめ》さんたち30人がいた。
風香《フー》ちゃんとイナ姐《ねえ》はんは、キッチンで晩ごはんの支度をしていた。
この時であった。
(ピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロ…)
部屋の備え付けの電話機の着信音が鳴った。
「アタシが出ます。」
風香《フー》ちゃんは、キッチンから出たあと大急ぎで電話に向かった。
(カチャ…)
受話器を手にした風香《フー》ちゃんは、受話器ごしにいる人に話しかけた。
「はいイワマツグループでございます…えーと…今治市玉川町《たまがわちょう》の…福也《さちや》さまのお母さまでございますね…えーと…」
この時、A班のメンバーたちが帰宅した。
風香《フー》ちゃんは『電話をつないでください。』と頼んだあと福也《さちや》さんに声をかけた。
「福也《さちや》さん、実家《おうち》から電話です。」
福也《さちや》さんは、フキゲンな声で言うた。
「またおふくろかよ…」
「お母さまがお話をしたいと言うてますけど…」
「分かったよぅ〜」
福也《さちや》さんは、ものすごくめんどい表情で電話に出た。
「かあさん困るんだよ!!また『おやすみはいつなの?』と言うのかよ!!」
またところ変わって、福也《さちや》さんの実家にて…
一恵《かずえ》は、ものすごく困った声で受話器ごしにいる福也《さちや》さんに言うた。
「福也《さちや》!!おかーさんはものすごく困っているのよ!!きょうは真佐也《まさや》がお嫁さんを連れて家に来ているのよ!!…広間におふたりがいるのよ!!…福也《さちや》!!聞いてるの!?」
福也《さちや》さんは、ものすごくめんどい表情で受話器ごしにいる一恵《かずえ》に対して言うた。
「だから、かあさんはオレにどうしろと言うのだよ!!真佐也《まさや》がお嫁さんをもらったからなんだと言うのだよ!!」
「真佐也《まさや》がお嫁さんをもらえたのに、福也《さちや》がお嫁さんをもらわないから困っているのよ!!」
「ふざけるな!!お嫁さんをものみたいに言うなよ!!」
「福也《さちや》はお嫁さんがほしいとは思わないの!?」
「思わねーよ!!真佐也《まさや》がお嫁さんをもらったからおれももらえと言われたから怒ってるのだよ!!」
「福也《さちや》はこのままでいいの!?」
「だからどうしろと言うのだよ!?」
「だから、お休みはいつ取れるのと言うてるのよ!!」
「ますますはぐいたらしいのお!!またそれや!!」
「おかーさんは、福也《さちや》にお休みを取って家に帰って来てと言うてるのよ!!」
「だから、なんで家に帰るのだよ!?」
「福也《さちや》がどんな結婚を望んでいるのかを知りたいから…」
(ガチャン!!)
この時であった。
制服《ブレザー》を着ている和真《かずま》が右足で電話台をけとばした。
台が倒れたと同時に電話機が落ちた。
一恵《かずえ》は、和真《かずま》に対して怒った声で言うた。
「和真《かずま》!!」
和真《かずま》は、するどい目つきで一恵《かずえ》に言うた。
「ふざけるなクソババア!!むしゃくしゃするんだよ!!」
「和真《かずま》!!」
「むしゃくしゃするからゲーセンへ行ってこーわい!!」
「待ちなさい!!和真《かずま》!!」
思い切りブチ切れた和真《かずま》は、家から出ていった。
一恵《かずえ》は、ものすごくおたついた表情であたりを見渡した。
またところ変わって、ハーバービューホテルの豪華スイートルームにて…
福也《さちや》さんは、ものすごく困った表情でつぶやきながら受話器をおいた。
なんだよぅ…
なんで電話がとつぜん切れたのだよ…
福也《さちや》さんは、ものすごく困った表情で広間に上がった。
ゆりさんは、困った表情で福也《さちや》さんに声をかけた。
「福也《さちや》さん〜」
「ゆりさん。」
「また実家のオカンから電話があったのね。」
「はい…『いつお休みが取れるのか?』『なんで休暇申請をしないのか…』…と言うてました。」
「他には?」
「ドーキューセーがどーのこーのと口やかましく言うてました。」
「あんたのオカンもなさけないわね〜」
ゆかさんは、困った声で福也《さちや》さんに言うた。
「福也《さちや》さん、あんた気持ちを強くもちなさい!!」
「すみませんでした…」
「明日からもスケジュールがぎっしりと詰まっているからお休みないか…あっても12時間以下しかないのよ!!」
「はい…分かりました。」
「あんた男でしょ!!順子《よりこ》さんのことが大好きなのでしょ!!」
「はい…好きです…」
ゆかさんは、怒った声で言うた。
「そんなだるい気持ちじゃ順子《よりこ》さんを守ることはできないわよ!!ホンマに好きだったら、自分の強い一面を順子《よりこ》さんにアピールしなさい!!」
「アピールするって…」
「福也《さちや》さん!!」
この時、ゆいさんが困った表情で言うた。
「ゆかねーちゃん、もういいよ…ゆかねーちゃんがそないにガーガー言うたら福也《さちや》さんがイシュクするわよ~」
「分かってるわよ!!…福也《さちや》さん…あさってまでに仕上げるお仕事がたくさんあるのよ…それは分かってるよね!!」
「はい。」
「もういいわよ…晩ごはんを食べるわよ!!」
この間に晩ごはんの準備ができた。
このあと、A班のメンバーたちとマァマは、晩ごはんを食べ始めた。