乳房星(たらちねぼし)−1・0
第20話・夢の途中
【夢の途中】
時は、9月16日の朝8時頃であった。
またところ変わって、ドバイ国際本社のオフィスビルの中にある私の個室にて…
A班のメンバーたちは、朝からあわただしく動いていた。
私は、真新しいスーツに着替えたあとカロリーメイトブロックで朝食を摂った。
その後、私はすぐに会議室へ移動した。
時は、朝8時半頃であった。
またところ変わって、会議室にて…
会議室に私とゆかさんとイナ姐《ねえ》はんがいた。
私は、所定の席に座っていた。
ゆかさんは、水銀の血圧計を使って私の血圧測定をしていた。
イナ姐《ねえ》はんは、ぼんやりとした表情で立っていた。
(プシュー…)
左腕に巻かれているリストバンドのエアーが抜ける音が聞こえた。
険しい表情を浮かべているゆかさんは、チェックシートに私の血圧値と脈拍数を記入した。
ぼんやりとした表情を浮かべているイナ姐《ねえ》はんは、またあの時みたシーンを思い起こした。
ハレクラニ沖縄のプライベートプールとキッチンつきの豪華スイートルームで私とリリアンがお見合いした時の様子がイナ姐《ねえ》はんの脳裏に映った。
よーくんとリリアンちゃんがプールサイドにある大きめのデッキチェアに座ってデートをしているわ…
よーくん…
お嫁さんがまだ決まってないのに…
よーくん…
シュテフィちゃんはどうするのよ…
(ピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピ…)
この時であった。
私の右わきにはさんでいるオムロンの電子体温計のアラーム音が鳴った。
しかし、イナ姐《ねえ》はんはぼんやりとした表情で突っ立っていた。
イナ姐《ねえ》はんの脳裏にハワイの豪華リゾートホテルのレストランにあるバーカウンターで私とジェニカがデートしている様子が映った。
私とジェニカが目を閉じた状態で口づけをかわしたシーンが映った。
私とジェニカがはげしいタンキスをしていたシーンをじかに見たイナ姐《ねえ》はんは、ソワソワしながらつぶやいた。
よーくん…
シュテフィちゃんとリリアンちゃんはどうするのよ…
よーくん…
あ〜ん…
ソワソワしちゃう〜
この時、ゆかさんの怒った声が聞こえた。
「イナさん…イナさん!!」
「(イナ姐《ねえ》はん、ぼんやりとした表情で言う)はい?」
「体温計は?」
「えっ?」
「体温計!!」
「ああ〜、すみません〜」
アタフタとした表情を浮かべているイナ姐《ねえ》はんは、私の右わきにはさんでいた体温計を取りだした。
(ピッ…)
この時、イナ姐《ねえ》はんはあやまって体温計の電源を切ってしまった。
ゆかさんは、怒った声でイナ姐《ねえ》はんに言うた。
「何度何分?」
「えっ?」
「何度何分か言うてよ!!」
「ああ〜…電源を切ってしまった〜」
「なにやってんねん!!」
「ごめんなさい〜」
「ごめんなさいじゃないでしょ!!」
「ごめんなさい〜」
「仕事中にいらないことを考えないでよ!!」
ゆかさんは、イナ姐《ねえ》はんから電子体温計を取り上げたあと再び私に手渡した。
そこへ、ゆりさんが会議室にやって来た。
ゆりさんは、ゆかさんに声をかけた。
「ゆか。」
「おねーちゃん!!」
「朝からそないにガーガーおらばんでもええやん。」
「おねーちゃん!!うちはイナさんがぼんやりとしていたから注意しただけよ!!」
「分かってるわよ〜」
ゆりさんは、しゅんと落ち込んでいるイナ姐《ねえ》はんに声をかけた。
「イナさん…ホンマに大丈夫?」
「はい?」
「この頃、ちょうしがよくないみたいね。」
「ごめんなさい〜」
イナ姐《ねえ》はんは、しゅんとした表情でつぶやいた。
あ〜あ…
また失敗しちゃったわ…
きょうはついてないわ…
朝8時50分頃であった。
会議に出席する課長以上のスタッフさんたちが会議室に入った。
出席者全員が席についたので、予定よりも5分早く営業会議を始めた。
初日の会議は、午後3時までつづいた。
会議が終わったあと、私は議事録を作成するために個室へ帰った。
時は、夜10時50分頃であった。
オフィスビルの中にある私の個室には、私ひとりがいた。
私は、午後3時半頃から議事録作成に取り組んでいた。
色とりどりの街灯《あかり》がともるドバイ中心部の風景が個室の窓に写っていた。
この時、私は休憩していた。
ソニーネットジューク(ネットオーディオ)の外部端子にエクスペリアのウォークマンをUSBケーブル端子でつなげた状態で音楽を聞いていた。
ネットジュークのスピーカーから来生たかおさんの全曲集に収録されている歌がたくさん流れていた。
『気分は逆光線』『ほんのノスタルジー』『スローモーション』『シルエット・ロマンス』『セカンド・ラブ』『語りつぐ愛に』『はぐれそうな天使』『楽園のDoor』『夢の途中(セーラー服と機関銃のもとの歌)』…
いろんな歌がたくさん流れていた。
その中で、『夢の途中』を一曲リピートにセットして聴いていた。
私は、スタバのロゴ入の黒のアルミのマグカップに入っているハウスブレンドをのみながらつぶやいた。
イナ姐《ねえ》はん…
大丈夫かな…
イナ姐《ねえ》はんは…
なにを考えていたのかな…
もしかして…
またところ変わって、ドバイ国際本社のオフィスビルの中にある私の個室にて…
A班のメンバーたちは、朝からあわただしく動いていた。
私は、真新しいスーツに着替えたあとカロリーメイトブロックで朝食を摂った。
その後、私はすぐに会議室へ移動した。
時は、朝8時半頃であった。
またところ変わって、会議室にて…
会議室に私とゆかさんとイナ姐《ねえ》はんがいた。
私は、所定の席に座っていた。
ゆかさんは、水銀の血圧計を使って私の血圧測定をしていた。
イナ姐《ねえ》はんは、ぼんやりとした表情で立っていた。
(プシュー…)
左腕に巻かれているリストバンドのエアーが抜ける音が聞こえた。
険しい表情を浮かべているゆかさんは、チェックシートに私の血圧値と脈拍数を記入した。
ぼんやりとした表情を浮かべているイナ姐《ねえ》はんは、またあの時みたシーンを思い起こした。
ハレクラニ沖縄のプライベートプールとキッチンつきの豪華スイートルームで私とリリアンがお見合いした時の様子がイナ姐《ねえ》はんの脳裏に映った。
よーくんとリリアンちゃんがプールサイドにある大きめのデッキチェアに座ってデートをしているわ…
よーくん…
お嫁さんがまだ決まってないのに…
よーくん…
シュテフィちゃんはどうするのよ…
(ピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピ…)
この時であった。
私の右わきにはさんでいるオムロンの電子体温計のアラーム音が鳴った。
しかし、イナ姐《ねえ》はんはぼんやりとした表情で突っ立っていた。
イナ姐《ねえ》はんの脳裏にハワイの豪華リゾートホテルのレストランにあるバーカウンターで私とジェニカがデートしている様子が映った。
私とジェニカが目を閉じた状態で口づけをかわしたシーンが映った。
私とジェニカがはげしいタンキスをしていたシーンをじかに見たイナ姐《ねえ》はんは、ソワソワしながらつぶやいた。
よーくん…
シュテフィちゃんとリリアンちゃんはどうするのよ…
よーくん…
あ〜ん…
ソワソワしちゃう〜
この時、ゆかさんの怒った声が聞こえた。
「イナさん…イナさん!!」
「(イナ姐《ねえ》はん、ぼんやりとした表情で言う)はい?」
「体温計は?」
「えっ?」
「体温計!!」
「ああ〜、すみません〜」
アタフタとした表情を浮かべているイナ姐《ねえ》はんは、私の右わきにはさんでいた体温計を取りだした。
(ピッ…)
この時、イナ姐《ねえ》はんはあやまって体温計の電源を切ってしまった。
ゆかさんは、怒った声でイナ姐《ねえ》はんに言うた。
「何度何分?」
「えっ?」
「何度何分か言うてよ!!」
「ああ〜…電源を切ってしまった〜」
「なにやってんねん!!」
「ごめんなさい〜」
「ごめんなさいじゃないでしょ!!」
「ごめんなさい〜」
「仕事中にいらないことを考えないでよ!!」
ゆかさんは、イナ姐《ねえ》はんから電子体温計を取り上げたあと再び私に手渡した。
そこへ、ゆりさんが会議室にやって来た。
ゆりさんは、ゆかさんに声をかけた。
「ゆか。」
「おねーちゃん!!」
「朝からそないにガーガーおらばんでもええやん。」
「おねーちゃん!!うちはイナさんがぼんやりとしていたから注意しただけよ!!」
「分かってるわよ〜」
ゆりさんは、しゅんと落ち込んでいるイナ姐《ねえ》はんに声をかけた。
「イナさん…ホンマに大丈夫?」
「はい?」
「この頃、ちょうしがよくないみたいね。」
「ごめんなさい〜」
イナ姐《ねえ》はんは、しゅんとした表情でつぶやいた。
あ〜あ…
また失敗しちゃったわ…
きょうはついてないわ…
朝8時50分頃であった。
会議に出席する課長以上のスタッフさんたちが会議室に入った。
出席者全員が席についたので、予定よりも5分早く営業会議を始めた。
初日の会議は、午後3時までつづいた。
会議が終わったあと、私は議事録を作成するために個室へ帰った。
時は、夜10時50分頃であった。
オフィスビルの中にある私の個室には、私ひとりがいた。
私は、午後3時半頃から議事録作成に取り組んでいた。
色とりどりの街灯《あかり》がともるドバイ中心部の風景が個室の窓に写っていた。
この時、私は休憩していた。
ソニーネットジューク(ネットオーディオ)の外部端子にエクスペリアのウォークマンをUSBケーブル端子でつなげた状態で音楽を聞いていた。
ネットジュークのスピーカーから来生たかおさんの全曲集に収録されている歌がたくさん流れていた。
『気分は逆光線』『ほんのノスタルジー』『スローモーション』『シルエット・ロマンス』『セカンド・ラブ』『語りつぐ愛に』『はぐれそうな天使』『楽園のDoor』『夢の途中(セーラー服と機関銃のもとの歌)』…
いろんな歌がたくさん流れていた。
その中で、『夢の途中』を一曲リピートにセットして聴いていた。
私は、スタバのロゴ入の黒のアルミのマグカップに入っているハウスブレンドをのみながらつぶやいた。
イナ姐《ねえ》はん…
大丈夫かな…
イナ姐《ねえ》はんは…
なにを考えていたのかな…
もしかして…