乳房星(たらちねぼし)−1・0
第3話・時代
【ひとり】
(ゴォー!!)
時はうんと流れて…
1994年10月2日の正午過ぎであった。
雲ひとつない青空に米軍のF16戦闘機が轟音をあげながら飛行していた。
ところ変わって、JR岩国駅の駅前広場にて…
46歳の私は、ショルダーバッグを持って改札口から出たあと広場にやって来た。
広場の真ん中に立っている私は、轟音をあげながら飛行しているF16戦闘機を見つめたあとボブソンのジーンズのポケットに入っているメモ用紙を取り出した。
メガネの田中のロゴ入りのメモ用紙には、目的地までの道順をしるした地図が書かれていた。
メモ用紙に書かれている地図を見たあと、私はメモ用紙をジーンズのポケットにしまった。
その後、駅前広場から出発した。
駅前広場から出発した私は、県道岩国停車場線〜国道2号線を歩いて目的地へ向かった。
私は、きのう(10月1日)までのあいだ大番頭《おおばんと》はんたちを探す旅をつづけていた。
旅費はまだ十分あるけど、いつ底をつくか分からない…
だから、旅費を稼ぐために岩国《ここ》にやって来た。
一刻もはやく大番頭《おおばんと》はんたちを見つけないと…
私の気持ちは、ひどくあせっていた。
時は、午後1時50分頃であった。
またところ変わって、岩国市錦見《しないにしきみ》のせまい露地《ろじ》にあるお好み焼き屋にて…
店の入り口には、ネイビーでオタフクソースのロゴ入りののれんが吊《つる》されていた。
私は、ゆっくりとドアをあけたあと店内に入った。
店は、10〜12畳ほどの小さなスペースであった。
スペースの真ん中に、お好み焼きを焼く大きなホットプレート付きのテーブルが置かれていた。
その周りには、ふるびた家具類が並んでいた。
あれ?
ここ、ホンマにお好み焼き屋さん?
私は、ボブソンのジーンズのポケットから地図が書かれているメモ用紙を取り出して見てみた。
やっぱりここや…
私は、メモ用紙をポケットにしまったあと『ごめんください〜』と言うて店の人を呼んだ。
奥の方から『は〜い…』と言う女性の声が聞こえた。
奥の居間から60代後半の女性が出てきた。
女性は、私の顔を見るなりにものすごくめんどくさい声で『あんたなの〜』と言うた。
あんたなのって…
どう言うこっちゃねん…
よいよい口が悪いのぉ〜…
私は、ものすごくムッとした表情でつぶやいた。
女主人は、近くにあったイスにこしかけたあとポーチの中からメンソール(たばこ)と電子ライターを取り出した。
(カチッ…)
女主人は、口にくわえているたばこに電子ライターで火をつけたあとプカーッとくゆらせた。
その後、女主人は私に対してものすごくめんどくさい声で言うた。
「あんたは、なんでうちの店を志望したのよ?」
なんでここを志望したって?
私は、ものすごくコンワクした表情でつぶやいたあと広島市内のハローワークからの紹介で来たことを伝えた。
女主人は、ものすごくめんどくさい声で私に言うた。
「ああ、三森《みもり》(ハローワークの担当者)のクチで来たのね。」
女主人は、吸いかけのたばこを灰皿に押しつけながら私に言うた。
「三森《あのわかぞう》から話を聞いたけど…あんたはアメリカ軍の職業軍人《ぐんじん》さんだったよね…」
「はっ…」
「なんで職業軍人《ぐんじん》やめたのよ?」
なんでやめたって?
私は、コンワクした表情でつぶやいた。
前の職場をやめた人が再就職する際の面接を受けた時に、面接官から『なぜ、前の職場をやめたのですか?』とたずねられる…
たずねられた人は、どう答えればいいのか分からない…
面接官は、前の職場をやめた人が会社に再就職したが同じ理由でやめるのではないか…とキグしている…
だから面接官は、面接を受けに来た人に対して『(やめた会社)にいたらどーのこーの…』とズケズケズケズケズケズケズケズケズケズケズケズケズケズケズケズケズケズケ…と抜かしまくる…
『やさしい人たちがたくさんいるのに…』
『土日休みがないのはイヤだと思わないのか?』
『(やめた会社)は福利厚生が充実しているのに…』
『来週は、(やめた会社)の社内旅行で沖縄へ行くと言ってたよ…』
…と言う面接官の言葉がものすごくいらつくワ(大激怒)
面接官は『もったいないことをしたと思わないのか?』と言う気持ちで言うたと思うけど、面接に来た人の心をズタズタに傷つけているとしか思えない。
だからよけいにいらつく…
私は、わけあってアメリカ軍を退役《たいえき》した。
職業軍人《ぐんじん》になったのは、アメリカ国防総合大学の少佐以上のクラスの候補生が通う幕僚系大学へ行くためだった…
それと並行して、アメリカ合衆国内の複数の理系工科系の大学院などに通った…
超必死になって勤勉ひとすじの激まじめな暮らしを送った…
仕事に必要な資格9999兆9999億9999万9997種類と修士博士号合わせて9999兆9999億9999万9999号と大将の位…を取得した。
資格・特技はあるけど、それがあるからと言うて信用してもらえると言う保証はないと思う。
私は、日本《このくに》で働きたいと思う気持ちはもうとうない…
働きたい人をグロウするような風潮がねぶかい日本《このくに》で暮らすのはものすごくイヤだ!!
…………
私は、そう思った。
話をもどす。
女主人は、私に対してここでの仕事内容を説明した。
仕事内容は、この店が所有しているプラントで栽培されているキンショウしいたけのブロックについているしいたけを全部とばしてきれいにすることである。
しいたけは、オタフクソースやきそばを作る時に使う具材である。
キンショウブロックを1個とばすごとに4円…
それを1日10ケース(1000個…1ケース100個)とばせ…と言うことである。
私は、1にも2にもなく『お願いします…』と女主人に伝えた。
女主人は、にこやかな表情で『よかった…』と答えた。
その後、私は女主人と一緒に遠出した。
またところ変わって、南岩国町の桜ヶ丘団地にある赤いスレート屋根の大型倉庫にて…
女主人は、アルミ戸のカギをあけたあと私のテを引いて中に入った。
倉庫の中にて…
倉庫の中は30畳分の広いスペースがあったが、収納されている荷物は1つもなかった。
倉庫の右上のはしに畳4枚が敷いているスペースがあった。
スペースの上には、ちゃぶ台とおふとんだけが置かれていた。
その近くに、アルミの流し台があった。
アルミの流し台の下にみどり色の大型プラスティックの道具箱が置かれていた。
道具箱の中に、キンショウブロックをとばすハサミ類などの工具と手入れする研ぎ石などが収納されている。
私のテを引いてここへ来た女主人は、畳4枚のスペースに着いたあと私に対して『明日からよろしく…』と言うたあと、ここでお仕事をします…』と言うたあと足早に店に帰った。
ちょっと…
なんで足早に帰るのよ…
まだくわしい説明を聞いてないのに…
よいよい困るわ…
時はうんと流れて…
1994年10月2日の正午過ぎであった。
雲ひとつない青空に米軍のF16戦闘機が轟音をあげながら飛行していた。
ところ変わって、JR岩国駅の駅前広場にて…
46歳の私は、ショルダーバッグを持って改札口から出たあと広場にやって来た。
広場の真ん中に立っている私は、轟音をあげながら飛行しているF16戦闘機を見つめたあとボブソンのジーンズのポケットに入っているメモ用紙を取り出した。
メガネの田中のロゴ入りのメモ用紙には、目的地までの道順をしるした地図が書かれていた。
メモ用紙に書かれている地図を見たあと、私はメモ用紙をジーンズのポケットにしまった。
その後、駅前広場から出発した。
駅前広場から出発した私は、県道岩国停車場線〜国道2号線を歩いて目的地へ向かった。
私は、きのう(10月1日)までのあいだ大番頭《おおばんと》はんたちを探す旅をつづけていた。
旅費はまだ十分あるけど、いつ底をつくか分からない…
だから、旅費を稼ぐために岩国《ここ》にやって来た。
一刻もはやく大番頭《おおばんと》はんたちを見つけないと…
私の気持ちは、ひどくあせっていた。
時は、午後1時50分頃であった。
またところ変わって、岩国市錦見《しないにしきみ》のせまい露地《ろじ》にあるお好み焼き屋にて…
店の入り口には、ネイビーでオタフクソースのロゴ入りののれんが吊《つる》されていた。
私は、ゆっくりとドアをあけたあと店内に入った。
店は、10〜12畳ほどの小さなスペースであった。
スペースの真ん中に、お好み焼きを焼く大きなホットプレート付きのテーブルが置かれていた。
その周りには、ふるびた家具類が並んでいた。
あれ?
ここ、ホンマにお好み焼き屋さん?
私は、ボブソンのジーンズのポケットから地図が書かれているメモ用紙を取り出して見てみた。
やっぱりここや…
私は、メモ用紙をポケットにしまったあと『ごめんください〜』と言うて店の人を呼んだ。
奥の方から『は〜い…』と言う女性の声が聞こえた。
奥の居間から60代後半の女性が出てきた。
女性は、私の顔を見るなりにものすごくめんどくさい声で『あんたなの〜』と言うた。
あんたなのって…
どう言うこっちゃねん…
よいよい口が悪いのぉ〜…
私は、ものすごくムッとした表情でつぶやいた。
女主人は、近くにあったイスにこしかけたあとポーチの中からメンソール(たばこ)と電子ライターを取り出した。
(カチッ…)
女主人は、口にくわえているたばこに電子ライターで火をつけたあとプカーッとくゆらせた。
その後、女主人は私に対してものすごくめんどくさい声で言うた。
「あんたは、なんでうちの店を志望したのよ?」
なんでここを志望したって?
私は、ものすごくコンワクした表情でつぶやいたあと広島市内のハローワークからの紹介で来たことを伝えた。
女主人は、ものすごくめんどくさい声で私に言うた。
「ああ、三森《みもり》(ハローワークの担当者)のクチで来たのね。」
女主人は、吸いかけのたばこを灰皿に押しつけながら私に言うた。
「三森《あのわかぞう》から話を聞いたけど…あんたはアメリカ軍の職業軍人《ぐんじん》さんだったよね…」
「はっ…」
「なんで職業軍人《ぐんじん》やめたのよ?」
なんでやめたって?
私は、コンワクした表情でつぶやいた。
前の職場をやめた人が再就職する際の面接を受けた時に、面接官から『なぜ、前の職場をやめたのですか?』とたずねられる…
たずねられた人は、どう答えればいいのか分からない…
面接官は、前の職場をやめた人が会社に再就職したが同じ理由でやめるのではないか…とキグしている…
だから面接官は、面接を受けに来た人に対して『(やめた会社)にいたらどーのこーの…』とズケズケズケズケズケズケズケズケズケズケズケズケズケズケズケズケズケズケ…と抜かしまくる…
『やさしい人たちがたくさんいるのに…』
『土日休みがないのはイヤだと思わないのか?』
『(やめた会社)は福利厚生が充実しているのに…』
『来週は、(やめた会社)の社内旅行で沖縄へ行くと言ってたよ…』
…と言う面接官の言葉がものすごくいらつくワ(大激怒)
面接官は『もったいないことをしたと思わないのか?』と言う気持ちで言うたと思うけど、面接に来た人の心をズタズタに傷つけているとしか思えない。
だからよけいにいらつく…
私は、わけあってアメリカ軍を退役《たいえき》した。
職業軍人《ぐんじん》になったのは、アメリカ国防総合大学の少佐以上のクラスの候補生が通う幕僚系大学へ行くためだった…
それと並行して、アメリカ合衆国内の複数の理系工科系の大学院などに通った…
超必死になって勤勉ひとすじの激まじめな暮らしを送った…
仕事に必要な資格9999兆9999億9999万9997種類と修士博士号合わせて9999兆9999億9999万9999号と大将の位…を取得した。
資格・特技はあるけど、それがあるからと言うて信用してもらえると言う保証はないと思う。
私は、日本《このくに》で働きたいと思う気持ちはもうとうない…
働きたい人をグロウするような風潮がねぶかい日本《このくに》で暮らすのはものすごくイヤだ!!
…………
私は、そう思った。
話をもどす。
女主人は、私に対してここでの仕事内容を説明した。
仕事内容は、この店が所有しているプラントで栽培されているキンショウしいたけのブロックについているしいたけを全部とばしてきれいにすることである。
しいたけは、オタフクソースやきそばを作る時に使う具材である。
キンショウブロックを1個とばすごとに4円…
それを1日10ケース(1000個…1ケース100個)とばせ…と言うことである。
私は、1にも2にもなく『お願いします…』と女主人に伝えた。
女主人は、にこやかな表情で『よかった…』と答えた。
その後、私は女主人と一緒に遠出した。
またところ変わって、南岩国町の桜ヶ丘団地にある赤いスレート屋根の大型倉庫にて…
女主人は、アルミ戸のカギをあけたあと私のテを引いて中に入った。
倉庫の中にて…
倉庫の中は30畳分の広いスペースがあったが、収納されている荷物は1つもなかった。
倉庫の右上のはしに畳4枚が敷いているスペースがあった。
スペースの上には、ちゃぶ台とおふとんだけが置かれていた。
その近くに、アルミの流し台があった。
アルミの流し台の下にみどり色の大型プラスティックの道具箱が置かれていた。
道具箱の中に、キンショウブロックをとばすハサミ類などの工具と手入れする研ぎ石などが収納されている。
私のテを引いてここへ来た女主人は、畳4枚のスペースに着いたあと私に対して『明日からよろしく…』と言うたあと、ここでお仕事をします…』と言うたあと足早に店に帰った。
ちょっと…
なんで足早に帰るのよ…
まだくわしい説明を聞いてないのに…
よいよい困るわ…